【はじめに……】

 携帯電話をデコレーションする“デコ電”という言葉を筆者が最初に聞いたのは、もう2年以上前だろうか。確か、タレントの叶姉妹が持っていて、ニューヨークのデザイナーに頼み、装飾してもらった費用が300万円、というのが記憶に残っていた。「300万円……私には縁がないな」そんな風に思い、記憶の倉庫にしまい込んでいた。

 東京に住む20代前半の若い世代に聞くと「デコ電? ああ、3年くらい前にはやったよね。私もシール貼ったりしたよ。今?もう私はやめちゃったけど、やってる娘は今もデコってるよ」と言う。「今もデコってる……」その言葉がひっかかった。そして昨年秋、都内の書店で「デコ電マジックKOBE STYLE」(青心社刊)という本を手にした。それを見て、デコ電のニューウェーブを見た気がした。

 その後、筆者は東京・池袋サンシャインの地下で「くりすたるあーと」という、京友禅作家の芸術的塗装を施した“装飾ケータイ”と出会う。その店に群がる人々。その衝撃は……。

 さらに取材を進め、やがて新宿・歌舞伎町にある気鋭のLED改造屋“ケータイ王子”の店にたどり着く。その技術に驚がくし、店を訪れるお客を見て確信した。装飾ケータイは確実に根付いている。マスコミに踊らされた一時期の流行りモノではない。水面下でじっくりと成長し、立派な“文化”として育っていたのだ! そして、メーカーの出す“カスジャケ(カスタムジャケット)”は、そのオリジナル装飾ケータイの世界を広げるのに一役買っていた!

 デザインに優れた機種が続々登場し、“より薄く・より軽く”が合言葉なはずのケータイ業界で、“装飾カスタマイズケータイ”がいかに根付いていったのか。この特集では、自前のケータイを次々と“装飾ケータイ”にカスタマイズし、使って、試してみた。その中で、ベストだった装飾ケータイを紹介しながら、その実態に迫る。パッと見では分からない装飾ケータイワールドの最前線を、とくとご覧いただきたい。(取材・文=平戸 京子)


【第1回】若い娘がハマる手作り感覚!
カリスマ“デコデニスト”が生んだ神戸スタイルデコ電
SH902iがクリスタルビーズで“お姫さま仕様”に大変身!
【前編】流れは薄型コンパクト…なのにデコる人たち
【後編】きっかけはソニー!?デコ電のシカケ人を訪ねる
【第2回】伝統の技は男性にも人気!
驚がく!京都・手描友禅作家の芸術的“くりすたるあーと”
W-ZERO3が金粉・螺鈿を散りばめた芸術的作品に!
【第3回】夜の街で目立ちまくる!
新宿・歌舞伎町で噂のLED達人、その名も“ケータイ王子”
ポッケの中は繁華街? SH901iCが超ギラギラピカッ!
【第4回】おちまさと氏もプロデュース
芸能界でも旋風!“カスジャケ”で偉業成し遂げる
P902iがレアなカスジャケでおめしかえ
【番外編】おちまさと氏に突撃インタビュー!
「ファッション的ケータイ」を合い言葉に
究極“夢のケータイ”に向けて突き進む


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