「アキラの地雷博物館」で見たものは……

 街を後にし、シェムリアップ市内にある村のほうへ車を走らせる。途中、わらぶき屋根の家が増え、ガラスのない窓から、床屋さんの店内が見えたりもした。周囲はうっそうとした森林地帯へと変化していく。次の目的地は「アキラの地雷博物館」と呼ばれている場所だ。

 その博物館は、館長の「アキー・ラーさんがボランティアで地雷撤去した記録と、地雷そのものを展示している。しかもただ展示するだけでなく、地雷の被害にあった子供たちを呼び寄せ、仕事を与えたり、教育を受けさせたりといった活動もしている。彼自身も、両親を殺したクメール・ルージュ(カンボジアの反政府組織)に育てられ、その後ベトナム軍に徴兵され、その後カンボジア軍に入隊したという戦争の犠牲者。自分の仕掛けた地雷を回収するという志を貫いている。

 アキラ博物館で働く子供たちは、一見むじゃきそのもの。日本からの救援物資にまぎれていたタトゥーシールがブームのようで、体中に貼り付けて遊んでいた。脇では水をくむ子、かゆを作る子などもいて、生活の場も開放されている。多くの観光客が訪れ、寄付をし、名残惜しそうに帰っていく。この子たちにしてあげられることが、何かあるはずだ。それなのに、子供たちは私の息子の面倒を見て遊んでくれて、逆に私が助けられる始末。本当に、ありがとうね。

村の床屋さん アキラの地雷博物館には日本人も多く訪れる

アキラさんの自宅はトムソーヤの家のよう 地雷で怪我をした子供達は、アキラさんのいないとき、この博物館の案内役だ

地雷の数々。ディスプレイしてあるのだろう カンボジアの地には今もなお、地雷が多数眠っているのだ。むやみに森林地帯には入れないが、木を切って生活している人たちはそうも言っていられない……

地雷は木の葉や泥に埋まっている状態だったら、全く見えないそうだ。これは対戦車の地雷で、辺り一面吹き飛ばす威力がある

そんな地雷が瓦みたいに積んである。すべてアキラ氏が回収したもの 手榴弾?すごい数に圧倒される

案内してくれた少年。救援物資の中に入っていたタトゥシールが気に入っていた 案内そっちのけで、タトゥシールに夢中。無邪気に身体に貼りまくる!

日本のテレビ番組で紹介されていた様子を録画したビデオを流してくれた 地雷が埋まっている様子を再現した場所。どこにあるか分かりますか?

 アキラ博物館を見ると、この国の人が最近受けた傷跡がはっきりと分かる。若い人が多いなぁと思っていたけれど、それは戦争のせいだったのだ。しかも地雷の被害者は今もなお増え続けており、子供たちが被害を受けている。まだ終わってない。アキラ氏はそういいたいのだと思う。

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