日ごろ、デジタルカメラで多くの写真を撮っている人は、撮りためた写真を見ているうちに「どうも似通った写真が多いような気がする…」と感じることはありませんか?

 そのような人は、ここで構図についてちょっと考えてみましょう。カメラの初心者が撮る写真で、どうしても多くなりがちなのが、俗に「日の丸構図」と呼ばれるパターンです。これは、見せたい被写体が画面の中心に置かれ、あたかも日の丸の旗のような感じにまとまっている構図のことを指します。

▼これが「日の丸構図」だ!
いわゆる「日の丸構図」の典型的な例。犬の顔が画面の中心に位置しているため、頭上の空間がとても大きくなっており、無駄な部分が多く感じられる

 日の丸構図から抜け出すきっかけをつかみたい時、知っておくと便利なのが「三分割法」と呼ばれる構図の取り方です。これは、画面を縦横それぞれ1/3ずつに区切って分割し、その分割線の交点に被写体を置くポイントを定めるやり方です。被写体をまとまりよく配置する定石であり、「黄金分割」と呼ばれることもあります。

▼「三分割法」をマスター!
このように、画面を縦横3つに分割して構図を決めるのが「三分割法」の考え方だ。基本的に、線の交点となる赤い点の部分に、ポイントとなる被写体を配置すればよい。コンパクトデジカメの中には、撮影時にこのラインを液晶モニター上に表示する機能を持つ機種もあるので、利用してみるとよいだろう

▼三分割法で撮影すると印象が大きく変わる!
一番最初のカットと同じ犬を題材に、今度は三分割法にのっとって被写体を右下に配置してみた。さらに、動物や人物の目線を広い空間の方向に向けることで、背景の広がりが感じられ、奥行き感のある構図に仕上がった


撮影時はファインダーの中心部だけでなく、周辺部にも目を配ろう

 ここで、なぜ日の丸構図が多くなってしまうかということを考えてみましょう。1つ目の原因として、人間の視野は集中すればするほど中心部分に偏りがちだという特性があるためです。デジカメの液晶モニターやファインダーを覗き込んだ際、画面の周囲はあまり視界に入ってこず、中心部がより鮮明に見えるものなのです。

 そこで、ファインダーを覗く時には、画面の周辺部を意識してよく見るクセをつけておくとよいでしょう。シャッターを切る前に、画面の四隅をぐるりと眺め回すようにすれば、配置のバランスを見直すきっかけになるだけでなく、余計なものが写り込んでいるのを発見できるという効果も生まれます。

 もう1つの原因は、カメラのAFポイントが中心部に集中していることにあります。近ごろの製品は、AFポイントを複数配置する広いワイドエリアになっているものが多いとはいえ、やはりピントが合いやすいのは中心部なので、主要な被写体を無意識に中心に配置してしまうことが多くなってしまいます。

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