新しい面白さを打ち出せなければ、発売する意味はない

――2013年のレベルファイブを振り返っていただいて、他のタイトルについてはどのように評価されていますか。

日野氏: 「イナズマイレブン」シリーズも、「ダンボール戦機」シリーズも、「レイトン教授」シリーズも、2013年についていうと、僕たちはすごく反省しています。スタッフにも話していますが、過去の遺産でずっと食べてきていたのではないか――というイメージだったのです。「妖怪ウォッチ」や「ファンタジーライフ」などの新しい柱も出てきていましたが、それでも大きな柱として「イナズマイレブン」シリーズはまだまた売れてくれるだろう、という甘えが頭の中にあったのです。

 いわゆるシリーズ物に頼るという戦略をしてないつもりでした、僕はね。でも、やはり会社経営として、これだけ「イナズマイレブン」が売り上げて、まあ、絶対大丈夫だ、ということを思ってしまった。しかし、そんなに世の中は甘くありません。新しいことを打ち出してもいないのに、前と同じようなギャグを言って、お客さまが同じように笑ってくれるわけがありません。その部分をちょっと甘く見ていたなと思っています。

 実際、最新作の「イナズマイレブンGO ギャラクシー ビッグバン/スーパーノヴァ」「ダンボール戦機ウォーズ」「レイトン教授と超文明Aの遺産」などは、前作よりも数字を落としてしまった。簡単に言うと、飽きられますよね、同じことをやっていても……。それぞれのシリーズの未来があるとしても、新しいことをやらなくちゃ、作り続ける意味がないということですよね。

 各シリーズには固定ファンがきちんといて、「次の作品も期待しています」という声もあるのは事実ですが、新しい面白さを提供し続けなければ、そのファンも離れてしまいますからね。そういうファンたちが、「今回は買わないと」と思えるレベルのゲームが作れなければ、無理に出さなくていいと僕は考えています。現在、各チームが一生懸命作っているんですけど、新しいモノが打ち出せなければ意味がないと思っています。

――「イナズマイレブン オンライン」を、NHN PlayArtと共同でやるのも、そうした新しさの一環なのですか。

日野氏: あのタイトルは、大人向けです。「イナズマイレブン」のコンテンツを生かして、オンラインゲームを作るということに、NHNさんから魅力を感じてもらっています。「イナズマイレブン」で、オンラインゲームを。大人ターゲットにしてみたいということだったので、僕らもそれに協力して一緒に作っています。

――今、日野社長の頭の中にある「イナズマイレブン」の次のイメージはどのようなものですか。

日野氏: ゲームとして全く新しい遊びをいれないと、と思っています。面白さの軸は、遊びを新しくしないといけません。キャラを同じように集めて、同じような試合をして、新システムだからどうだ、じゃダメ。それでは結局、同じことをやっているだけになってしまうので、今回は遊びの本質的な部分を変えるのが目標です。そこが変わらないと、パート7が出ても、ずっと6で遊べばいいという話になってしまうので。

「ダンボール戦機ウォーズ」
対応機種:ニンテンドー3DS
(C)2013 LEVEL-5 Inc.
「レイトン教授と超文明Aの遺産」
対応機種:ニンテンドー3DS/3DS LL
(C)2013 LEVEL-5 Inc.