昨年11月の欧米に続き、今年2月22日に日本でも発売された「プレイステーション4」(PS4)は、3月2日時点で、世界累計の実売台数が600万台に到達。約30タイトルのソフトの累計売上本数も1370万本を超えた。国内だけでも発売1週間で37万台を売り切るスマッシュヒットとなったPS4の勢いはどこまで続くのか──。3年ほど前からのソーシャルゲームの勃興に続き、「パズル&ドラゴンズ」に代表されるネイティブアプリゲームも急伸する国内ゲーム市場に、PS4はどのように立ち向かうのか──。日本とアジアのプレイステーション事業を統括するソニー・コンピュータエンタテインメント ジャパン アジアのプレジデントを勤める河野弘氏に現況と今後の展望を聞いた。

Sony Computer Entertainment Japan Asia(ソニー・コンピュータエンタテインメント ジャパン アジア)プレジデントの河野弘氏。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)取締役、ソニーマーケティング社長も兼務する
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──まず最初に、ソニー・コンピュータエンタテインメント ジャパン アジア(SCE JA)にとって2013年はどんな年でしたか。

河野弘氏(以下、河野氏): 2013年はまず、PS4の発売に向けた準備をしっかり仕込む年でした。13年2月の「プレイステーションミーティング」でPS4を初めてオープンにした後、欧米で発売する11月まで、しっかり準備できたと思っています。もちろん、“収穫期”に入っていた「プレイステーション3」(PS3)にとっても重要な年でした。ハードの売れ行き増はそれほど期待していませんでしたが、ソフトの販売には大きな期待をかけており、特に日本とアジアでは想定通りに収益を上げられました。

──「PS Vita(プレイステーション ヴィータ)」についてはどうですか。日本市場はともかく、海外市場では売り上げ台数が伸びず、まだ受け入れられていないイメージを持ちます。

河野氏: 価格改定やカラーバリエーションを増やすなどの手段で日本市場では手応えを得ましたが、海外では正直、普及してきたスマートフォン(スマホ)との競争が厳しかったのは確かです。ただ、海外で携帯ゲーム機にまったくチャンスがないわけではありません。

──日本でもここ数年、「DeNA」や「GREE」のようなプラットフォーム上で遊べるソーシャルゲームや、「パズル&ドラゴンズ」に代表されるスマホで遊べるネイティブアプリゲームが普及する一方で、家庭用ゲーム市場は縮小し、ゲーム産業全体のあり方が変わるのではと議論されてきました。しかし、PS4の登場で、専用ゲーム機は不要になるという、こうした見方自体も変わる可能性があります。

河野氏: もちろんPS4によってゲーム機の存在が見直されると思っています。初代のPSを発売してから今年で20年が経ちます。これまでのPSは、メディアの変化をその都度取り込み、同時にゲーム表現を大きく変えて、ユーザーに訴求してきました。具体的には、それまでのROMカセットに代えてCD-ROM、次いでDVDを載せ、さらに画質をHD(高画質)にしてブルーレイディスク(BD)を採用し、ゲームをリアルにかつ素早く表現できるようにしてきた。

 PS4はこうした従来のPSの単なる後継機ではありません。その意味は、ネットワークやソーシャルメディアと本格的に連動して、他の人とコミュニケーションができるようになった初めてのPSだからです。私個人の見解ですが、PS4が発売直後から国内外でこれだけ支持されたのは、ソーシャルメディアとの連係が大きく貢献していると思っています。

「プレイステーション4」と付属のコントローラー「デュアルショック4」
●サイズ・重さ/幅275×高さ53×奥行き305mm、最大突起含まず)・約2.8kg●付属品/デュアルショック4、モノラルヘッドセット、電源コード、HDMIケーブル、USBケーブル (C)2013 Sony Computer Entertainment Inc. All rights rserved. Design and specifications are subject to change without notice.
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