春休み、夏休みに続いて話題作が次々と公開されるのがGW。劇場の大スクリーンで繰り広げられる架空の世界にどっぷり浸る時間は、塾で忙しい子どもにも、仕事で忙しいお父さんにも、充実した時間になることはまちがいない。見て損はない、話題の3作品を紹介しよう。

子どもの頃の甘酸っぱい思い出が浮かぶ、村上隆初の監督作品

(C) Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
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 1本目は、ポップアーティストとして世界的に高評価されている村上隆の記念すべき第1回監督作品『めめめのくらげ』。

 主人公は、青々とした田んぼが続く郊外の街に引っ越してきた草壁正志(末岡拓人)。父(津田寛治)を亡くし、寂しさでいっぱいだったが、悲しみに暮れる母(鶴田真由)を思いやり、明るく振る舞っていた。

 そんな正志が新居となった団地の一室で見つけたもの。それはかわいらしい表情で自由自在に飛び回る、くらげのような不思議な生き物。正志はそれを「くらげ坊」と名付け、友だちになる。

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 映画は、言葉は伝わらないものの、気持ちはすぐに通い合うようになった正志とくらげ坊の友情や絆を中心に展開する。リュックに入れてくらげ坊を学校に連れて行った正志は、そこで、クラスの子どもたちがみんな、正志と同じように、さまざまな形をした生き物を連れている光景に驚く。生き物は子どもたちから「ふれんど」と呼ばれている。だが、ふれんどには“ある恐ろしい計画”が秘められていたのだ。

 監督の村上は、ずっと以前から映画を撮りたいと思っていたそうで、本作でその夢が実現。ジャンルとしては、多感な時期である少年期の、ちょっと不思議な体験を描いたジュブナイル映画で、少年たちがふれんどと共に、悪に向かって戦いを挑む姿が描かれている。

 見どころの1つが、くらげ坊をはじめとする、とにかくキュートなふれんどたち。村上いわく「想定オーディエンス(客層)は小学3年生くらい」だそうだが、大人が見てもくらげ坊のかわいさや、甘酸っぱさを感じる物語に、子ども時代の自分を思い出すのでは? 見終わって、子どもに向かって「父さんの子どもの頃はな……」なんて、昔話をしてみるのもありだ。

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『めめめのくらげ』
監督:村上隆
出演:末岡拓人、浅見姫香
配給:ギャガ
TOHOシネマズ 六本木ヒルズほかにて全国順次公開中
『めめめのくらげ』:公式サイト