アップルの哲学を学ぶ『Think Simpleアップルを生みだす熱狂的哲学』

ケン・シーガル[著]・林信 行[監修・解説]・NHK出版[刊]・PC/Android 1200円、iOS 1200円、Reader 1200円

 「シンプル」という武器を手にすることで、この複雑な世界においてクリエイティブな力を発揮することができるはず。スティーブ・ジョブズのもとでアップルの「Think Different」キャンペーンに携わり、iMacを命名した伝説のクリエイティブディレクターが初めて明かす、ビジネスとクリエイティブにおける「シンプル」という哲学。

 『Think Simpleアップルを生みだす熱狂的哲学』は著者にしか知りえないさまざまなアップルでのエピソードを題材としながら、「シンプル」という哲学を、核となる100の要素に落とし込んで紹介している。マーケティングの考え方からイノベーションの生み出し方、組織の生産性をどう高めるのか、アイデアを実現させる方法、意思決定の仕方、社内や顧問とのコミュニケーションのとり方まで。

 東海さん:「今年5月に発売になり、6月の月間売り上げ1位になった作品。やはりアップル系の書籍は根強い人気がある。特定の製品をイメージしやすいため、アップルユーザーでなくても興味深い」。

コトラーからキャズム理論までを10の物語で! 『100円のコーラを1000円で売る方法』

永井孝尚[著]・中経出版[刊]・PC/Android 1100円、iOS 1100円

 『100円のコーラを1000円で売る方法』は、主人公の新人商品プランナー・宮前久美が「アップルにできて日本企業にできない壁」に挑んでいくという、小説仕立てになっているビジネス書。

 「顧客が言うことは何でも引き受ける」と必死に頑張るわりには結果が出ないという状態に追い込まれる主人公。それは、日本人が勤勉さゆえに過当競争を生み出し、「高品質・多機能。でも低収益」というアイロニカルな矛盾を生み出している状況とまさに同じといえる。顧客中心主義とは、「顧客に振り回される」ということではなく、「顧客の課題に対して、自社ならではの価値を徹底的に考え、提供する」ということ。コトラーからブルーオーシャン、キャズム理論まで10の物語でマーケティングがわかりやすく描かれている1冊。

 東海さん:「『もしドラ』風の構成になっているので読みやすい。10のストーリーになっており、マーケティングの仕組みがわかりやすく説明されている」。

伝説の先輩の言葉『脱・社内奴隷―「伝説の先輩」が教える幸せになるための仕事のルール』

小林一郎、栢原伸也[著]・ユナイテッド・ブックス[刊]・電子版 PC/Android 525円、iOS 600円、Reader 525円

 「イヤだけど会社を辞められない」。そんな「社内奴隷」になっていないだろうか? 会社も社会も先行き不透明な現状でも、そこで閉塞感を抱かずに、楽しく、しぶとく、フレキシブルに生きる方法を、「伝説の先輩」ビジネスパーソン2人が伝授する『脱・社内奴隷―「伝説の先輩」が教える幸せになるための仕事のルール』。コツは、今の社会や会社を動かしている「ルール」の本質を知ること。そこを理解するだけで、世界の見え方が変わるという。

 東海さん:「30~40代のビジネスパーソンに絶大な人気を誇る。味の素、ベネッセコーポレーションで活躍し、週休4日を実践していた2名の伝説のビジネスマンが自らの体験からコツを伝授している。仕事に押しつぶされそうになっている若手から中堅ビジネスパーソンにぜひ読んでいただきたい1冊」。





(文/広瀬敬代)




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