いつでもどこでも必要な時に手軽に新刊が入手できて、ちょっとした移動時間中でも楽しめる電子書籍。最近では、書籍の発売と同時に電子版も発売になることが増え、電子書籍は浸透しつつある。

 しかし、まだ端末のシステムなどが統一されていないのが、ユーザーとしては今一歩利用しづらいと感じるところだろう。

 そのような状況の中で、紀伊國屋書店は着々とシステムを確立させている。現在、紀伊國屋書店で購入できる電子書籍の数は5万部。その中でも利用率が高い注目のビジネス書を、電子書籍事業部の東海亜紀さんに紹介してもらった。

2011年ビジネス書大賞受賞作品『ストーリーとしての競争戦略』

楠木健[著]・東洋経済新報社[刊]・PC/Android 2800円、iOS 2800円、Reader 2800円

 『ストーリーとしての競争戦略』は2011年ビジネス書大賞受賞作品。

 大きな成功を収め、その成功を持続している企業は、流れと動きを持った「ストーリー」として戦略を組み立てている。多くの事例をもとに、競争戦略の思考パターンを解き明かす膨大な研究と取材によって紡ぎだされた500ページの大作。そのボリュームを感じさせない圧倒的な筆力で経営戦略の本質を描き出している。

 東海さん:「500ページ超という本格経営書でありながら、異例の12万部を突破したベストセラー。ストーリー仕立てで多くの事例があり、とても読みやすい。ビジネスパーソンの定番書になっている1冊」。

人生大逆転!『40代を後悔しない50のリスト ―1万人の失敗談からわかった人生の法則』

大塚 寿[著]・ダイヤモンド社[刊]・PC/Android 1260円、iOS 1300円

 ベストセラー単行本『40代を後悔しない50のストーリー ―1万人の失敗談からわかった人生の法則』を電子書籍化。

 40代はなぜ、30代の延長だと失敗するのか? 仕事、家庭、子育て、教育、介護、お金、出世など。多くを抱えて板ばさみになる40代。上昇志向の20代、30代と、定年間近の50代に挟まれたこの「空白の10年」こそ人生のターニングポイントだ。

 著者が関わってきた1万人を超える諸先輩方の失敗談を通し、定年退職者の後悔が40代の過ごし方に集中していることを発見。その失敗談を反面教師に年収10倍、人生の大逆転を果たしたという著者が明かす、充実した「生き方・働き方」50の具体策。

 東海さん:「年代をテーマにした書籍は人気が高いが、この本はその中でもダントツの人気を誇る。著者自身は営業マンだが、1万人へのインタビューを通して、40代の過ごし方に後悔している人が多いことに注目し、この本を書き上げた。自己啓発書としても読み応えがある」。

人として真っ当なこととは?『生き方―人間として一番大切なこと』

稲盛和夫[著]・サンマーク出版[刊]・PC/Android 1050円、iOS 1100円、Reader 1050円

 京セラ、KDDIを創業し、JALの再建を果たした著者が贈る、渾身の人生哲学『生き方―人間として一番大切なこと』

 多くの人が人生の指針を見失っているこの混迷の時代に打ち込む「生き方」という一本の杭。私たちの人生を成功と栄光に導き、また人類に平和と幸福をもたらす王道とは何か? 人間として正しいことを貫くということ、人として生きていくうえで本当に基本的で大切なこととは何か? 謙虚さ・真摯・利他というものについて、深く考えさせられる。読み返すたびに新たな学びを与えてくれる1冊。

 東海さん:「以前は、50~60代に読まれていたが、現在は若い世代にも人気。東日本大震災をきっかけに見直されている本のひとつ。人として真っ当なことは何かが書かれていて、何度も読み返せる」。