2010年11月に社長の電撃交代を発表したコーエーテクモゲームス。大胆な組織変更を実行するなど態勢を刷新し、期初の計画通りに2011年3月期通年では営業利益が前年比5倍となるV字回復を見込む。その変革の中でも、主眼に置いているのがソーシャルゲーム事業の本格化だ。コーエーやテクモのオンラインゲーム部門を統合して、ソーシャルゲーム開発の質と量を増やす。同社の襟川陽一社長に2011年のビジョンを尋ねた。
(取材/渡辺 一正)
――2010年、振り返って、どんな1年でしたか。
「2011年はやりがいのある、ワクワクすることが多い年になる」と話す襟川氏
襟川陽一氏(以下、襟川氏):2010年は前年比でパッケージゲームソフト市場がマイナス成長でしたが、それに反してソーシャルゲーム市場が急成長を遂げました。新しい時代に進む分岐点の年でした。
11月にコーエーテクモホールディングスの社長となりました。約2000人のグループ社員をまとめて、今後の発展の方向性を示し、社員を引っ張っていく責任の重さが今までと格段に違います。私が全責任を持つというのは、非常に身の引き締まるどころか、引き締まりすぎちゃって(笑)。とても楽しくて、刺激的な毎日ですが、ある意味では大変な時代になっているなという気がしています。
2010年は変革の時代で、今年はその変革の波がより大きくなってきている感じがします。ソーシャルゲームはますます伸びるでしょうし、スマートフォン対応はどんどん始まっていきます。日本からグローバル市場への展開も各社で進んでいくでしょう。そういう意味ではソーシャルゲームは非常に忙しい年になります。
一方でパッケージゲームは、「ニンテンドー3DS」(3DS)が発売になり、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「NGP(仮)」の発表もありました。携帯型ゲーム機の代替わりのタイミングとなり、忙しい1年になるのではないかという見通しを立てています。やることが多く、チャレンジする内容は多岐にわたるという点で、2011年は、やりがいのある、ワクワクすることが多い年になると思っています。
――コーエーテクモでは組織変更がありましたが。
襟川氏:2010年、ソーシャルゲーム専門の開発部隊を新設しました。時代に合わせて、組織も変えるべきであって、戦略的にソーシャルゲームを強化するために必要なのです。昨年始めた『100万人の信長の野望』は150万人まで会員が増えましたし、『100万人の三國志』も100万人まできました。お客様から非常に多くの支持をいただいたことで、手ごたえを感じました。ソーシャルゲームにもっとコミットしていいなと思い、専門開発部隊を新設したのです。
もう一つ、新しい部署が発足しました。グローバルマーケティング部がそれです。ゲームソフト会社として伸びていくためには、海外でのプレゼンスを高めていくことも大きな命題です。実はこれまで、我々には海外のマーケティング専門部署がなく、各ゲームタイトルのプロデューサーが独自でマーケティングするという格好でした。
特に、テクモの『DEAD OR ALIVE』(DOA)シリーズや『NINJA GAIDEN』シリーズは欧米で人気があって、それぞれ100万本以上のヒットタイトルとなっています。今後もこうした大型タイトルを継続的に作っていく予定ですので、組織的に世界中でマーケティングできる部署が必要だったわけです。
『100万人の信長の野望』
プラットフォーム:Yahoo! Mobage及びdocomo、au、SoftBank:Flash Lite 1.1対応機種(一部機種を除く)、価格:基本プレイ無料、(C)2010-2011 TECMO KOEI GAMES CO., LTD. All rights reserved.











