従来の設定を一新した『イナズマイレブン GO』

――その『ジ・オーガ』は事業構造的に見ると、『イナズマイレブン3 』の3つ目のバリエーションなので、開発費は低く抑えられて、利益面での貢献は高いのではないでしょうか。

日野氏:制作コストを低く抑えられたのは事実ですが、それよりも売れ行きが好調だったことの貢献度が高いですね。

 実際、年末には多くの店頭で『ジ・オーガ』が売り切れとなり、買えない方が多かったようです。そういう意味では、供給が追いつかず、購入していただくチャンスを逃してしまったケースもあるかもしれませんが、年末までに約36万本出荷して、ほぼ完売ペースに近い形で売れました。現在では44万本を出荷していますが、僕としては、30万本くらい売れればいいと思っていましたので、うれしい誤算です。

――こうした数字を見ますと、『イナズマイレブン』シリーズは、今後も引続き堅調に展開しそうですね。

日野氏:そこはどうでしょうか。これまでのシリーズと同じスタイルで続けるだけでは、ファンの方々に飽きられて、いずれはつらい状況になってしまうのではないかと思っています。ですから、次のシリーズとなる第4弾目からは、これまでとはかなり違ったテイストで勝負していきます。タイトルは『イナズマイレブンGO』です。この作品はこれまでのシリーズとはガラリと変わります、こうした変化を取り入れていくことで、シリーズの活性化を続けていけるのであれば、まだまだいけますね。

従来シリーズの10年後の世界を描く『イナズマイレブンGO』(画像クリックで拡大)

――登場人物などは踏襲するのですか。

日野氏:いいえ、全部変わります。ただ、これまでのシリーズの10年後という設定の話なので、過去のキャラクターがちょっと出てくるということはあります。いわば、新作の『仮面ライダー』に、過去シリーズのライダーが出てくるようなイメージですね。

――なるほど、それは面白そうですね! シリーズの中で作品を越えたキャラクターの交流というのはファンのツボにはまる演出ですよ。

日野氏:このシリーズについては、子供たちと対話をしながら作っている感じですね。これまでも、“こういう展開を子供たちは受け入れてくれるんだ”ということを一つひとつ学びながら、“じゃあ、今度はこうすればもっと気に入ってもらえるかな”というチャレンジの繰り返しです。今後もこうした対話する感覚を大事にしていきたいですね。