国内での累計販売台数が念願の100万台を突破してから1年以上となるXbox 360。そこに至るまでには、数々の施策を矢継ぎ早に投入し普及に弾みをつけた一方で、100万台を突破した後のペースについては息切れした感が少なからずある。

 2010年、Xbox 360を再び勢い付ける戦略は何なのか――。マイクロソフト 執行役 常務 ホーム&エンターテイメント事業本部長の泉水敬氏に話を聞いた。

(聞き手:秦 和俊)

泉水敬(せんすい・たかし)
「どの期間で区切るかで傾向が変わるような現状を2010年は変えていきたい」(写真:中島正之)
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――2009年度のXbox 360の状況はいかがでしたか。

泉水氏:カレンダーイヤー(1月~12月)で過去3年間を振り返ると、国内でのハードの年間販売台数は右肩上がりで推移しています。昨年3月には、国内累計販売台数が100万台を突破しましたし、世界的に見ても非常にいい年でした。

――その一方で、区切り方を変えて、いわゆる“年度ベース(4月~3月)”で見ると、2008年度が39万8633台(エンターブレイン調べ)に対して2009年度が25万1911台(同)と、ペースが落ちています。

泉水氏:区切り方で違いが出てくることは事実ですね。2009年1~3月期の販売が非常に好調だったことが、カレンダーイヤーと年度との間で見え方に違いが出た要因だと思います。いずれにしろ、どこで区切るかで傾向が変わるような状況は、2010年は変えていきたいと思っています。

――2008年後半から2009年春にかけてのRPGを中心とした有力タイトルのラッシュが、Xbox 360の普及をけん引したのだと思いますが、2009年は、そのような集中施策が途切れたように見えました。

泉水氏:ハード面では、2009年9月に「Xbox 360 エリート」の価格を1万円値下げするなどの価格改定をしたり、人気タイトル2本をバンドルしたお求め安いパッケージ「Xbox 360 エリート バリュー パック」をご用意するなど、ユーザーの皆さんにとって付加価値の高い商品を提供してきました。

 また、ソフト面では、『スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-』(スクウェア・エニックス、2009年2月19日発売)、『バイオハザード5』(カプコン、2009年3月5日発売)、『BAYONETTA (ベヨネッタ)』(セガ、2009年10月29日発売)など、本当にいいゲームを各メーカーさんから出していただきましたし、海外のメーカーさんからも、質的に最高のものを提供いただきました。そういう意味では、昨年も変わらず価値の高いプラットフォームをご提供できているのかなと考えています。

2009年のXbox 360向けタイトルの国内販売本数1位となった『スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-』(スクウェア・エニックス)
(C)2009 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved. Developed by tri-Ace Inc.
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同2位の『バイオハザード5』(カプコン)
(C)CAPCOM CO., LTD. 2009 ALL RIGHTS RESERVED.
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――海外のゲームで、ユービーアイソフトの『アサシン クリードII』や、アクティビジョンの『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2』など、日本でもヒットするタイトルが増えてきました。

泉水氏:そうですね。勢いは加速していますね。徐々に浸透してきているというのが実態だとは思いますが、以前のような海外ゲームに対する拒絶感といったハードルはなくなりました。

 逆に、『BAYONETTA (ベヨネッタ)』のように、日本のメーカーさんが作るタイトルも海外で成功するものが増えていますので、少なくともハイエンドの分野では、ゲームのグローバル化は確実に進んでいると感じています。