標準でマルチタッチに対応する「Windows 7」が登場し、その機能を生かすタッチパネル液晶を搭載したパソコンが増えている。当初は大型デスクトップパソコンが中心だったが、5万円台の低価格なノート型タブレットPCも続々登場している。アップルのタブレット端末「iPad」の発売が近いこともあり、“安くてタッチ操作できる機器”に注目が集まっている。ここにきて一昨年から急激に拡大したネットブック市場の伸びが鈍化し始めており、PC各社は低価格タブレットPCで新たな需要を掘り起こそうとしている。

Windowsタッチとは?

 Windows 7のマルチタッチ機能「Windowsタッチ」とは、複数の指で画面に触れて操作できる機能だ。例えば、2本指の間隔を広げたり狭めたりすることで、画像の拡大縮小ができるズーム機能。画像だけでなく、一部のアプリケーション(「InternetExploler」など)の表示を拡大縮小できる。

 Windowsタッチでは、画面を一回触れるタップと長押しが、それぞれマウスの左クリックと右クリックの代わりになる。Windowsの操作全般をタッチ操作で可能なほか、画面上で文字入力できるスクリーンキーボードを使って文字入力することもできる。

 Windows 7の特徴は、この機能をOSの標準機能として搭載していることだ。従来、タッチ操作対応機器は、専用ユーティリティソフトなどが必要だった。Windows 7ではOSに機能が組み込まれたため、対応のディスプレイを接続すれば使えるようになった。機器やソフトを開発する負担が軽減されてコストが低下しているのだ。

 従来、タブレットPCはビジネス用途向けの高価な製品が中心だった。最近増えてきたのは、ネットブックに回転式のタッチパネル液晶を搭載した安くて小型のタブレットPCだ。ホビー用途を意識した製品が多く、タッチ操作を子供や初心者向けに活用している。

iPad登場で低価格タブレットPCが盛り上がる?

 アップルの「iPhone」や任天堂の「ニンテンドーDS」など、タッチ操作に対応した携帯電話やゲーム機が普及し、画面で直接操作することへのハードルは下がっている。安価なタブレットPCが売れる余地は十分ある。

 ポイントとなるのは、日本で5月に出荷が予定されているアップルの「iPad」だ。iPadは価格や画面サイズで言えばネットブックに近い製品だ。このiPadの登場が低価格タブレットPCにどんな影響を与えるのか注目したい。

価格やサイズの近い、アップルのiPadと低価格タブレットPC(画像クリックで拡大)