ソニーの「Cyber-shot DSC-WX1」は、カメラを振るだけで継ぎ目の目立たないパノラマ写真が撮影できる「スイングパノラマ」機能を搭載したのが注目だ(画像クリックで拡大)

 ソニーの「Cyber-shot DSC-WX1」は、CMOSセンサーによる高速撮影機能を応用したパノラマ撮影機能「スイングパノラマ」を備える。その名の通り、カメラを一定の方向に振るだけで、ワイドなパノラマ写真が撮影できる便利な機能だ。

 撮影はきわめて簡単。モードダイヤルをスイングパノラマに合わせると、撮影スタンバイ状態になる。MENUボタンで振る方向やカメラの向きを設定し、一度だけシャッターを押すと撮影が始まる。あとは、適度な速度でカメラを一直線に振るだけでよい。まるで動画を撮影するような感覚で手軽に撮れる。撮影後、合成処理にかかる時間は1秒未満で、待たされる印象はまったくない。

パノラマ写真を撮影する方向やカメラの向きを決めたら、あとはシャッターボタンを一度押してカメラを動かすだけでよい。従来のパノラマ撮影の常識を覆す簡単さなのだ(画像クリックで拡大)

 フィルムカメラ全盛期、パノラマ写真が流行したことがあった。横長のワイド感あふれるプリントが得られるという触れ込みだったが、コンパクトカメラのパノラマ撮影は35mm判フィルムの天地をカットして引き延ばす単純な仕組みだった。全体に粒子が粗くシャープさに欠けることが敬遠され、ブームが過ぎると衰退した。

 画像の加工が容易なデジタル時代になると、複数枚の画像を合成してパノラマ写真を作る機能が登場した。パソコンのソフトウエア上で処理するタイプが主流だが、なかにはカメラ単体で撮影できるタイプも存在。だが、直前に撮影した写真を基準にして次の写真を正確に撮影する必要があり、継ぎ目の目立たない写真に仕上げるのは難しかった。

 だが、DSC-WX1は従来のパノラマ写真の問題点を解決している。実際に撮影できた写真を見ると、継ぎ目がほとんど目立たない。ゆがみの少ない中央部の画像だけを集めてつなぎ合わせる工夫が凝らされているからだ。横方向だけでなく縦方向にもスイングできるので、目の前にそびえる高層ビルをすっぽり収めることも可能だ。

東京・新宿副都心にある東京都庁の広場を撮影。広場をぐるりと取り囲むように建っている建造物をワイドに撮影できた。画面左の部分で露出を合わせたため、中央奥の高層ビル群はオーバー目に仕上がった(画像クリックで拡大)

日が沈んでイルミネーションが鮮やかになった新宿駅西口の建物を撮影。もともと高感度撮影が得意なカメラだけあって、夜景でも手持ちで撮影できる(画像クリックで拡大)

家電量販店の店頭にあるネオンを撮影。比較的近い場所から撮影したので、被写体が大きくわん曲した。非日常的な描写が楽しめるのも、パノラマ撮影の魅力だ(画像クリックで拡大)