トヨタの小型FRスポーツコンセプトカー、FT-86 Concept。車名のハチロクは、83年発売の1.6L FRスポーツカーの車両型式番号「AE86」にちなんだもの(画像クリックで拡大)

 「開発目標は、ドリフト性能世界一です。ゴルフのスコアで100を切れるくらいの運動能力がある人ならドリフトが決められる、そんなクルマを目指しているんですよ」。「FT-86 Concept(エフティー・ハチロク・コンセプト)」の開発リーダーを務めるトヨタ自動車BRスポーツ車両企画室の多田哲哉チーフエンジニアは、そう語る。

 FT-86 Conceptは、トヨタと富士重工業が共同開発する小型FRスポーツカーのコンセプトモデルで、市販モデルは2011年末に発売と発表されている。ネーミングの「ハチロク」は、83年にトヨタが発売した小型FRスポーツカー「カローラ・レビン」「スプリンター・トレノ」の愛称にちなんだもの。比較的低価格でスポーツドライビングを楽しめるクルマとして、当時の若者たちの人気を集めたクルマだ。

ボディーサイズは全長4160×全幅1760×全高1260mmで、ホイールベースは2570mm。かつてのハチロク、4代目カローラ・レビンの4180×1625×1335mmでホイールベース2400mmと比べると、側面衝突安全性を高めるためか幅は広がっているが、全長は20mm短い(画像クリックで拡大)

 コンセプトや企画、デザインはトヨタが行い、設計と実験、そして生産は富士重工業が担当。市販モデルはトヨタとスバルの両ブランドで販売する。エンジンはスバル伝統の、水平対向4気筒エンジンを搭載している。

 スバル「レガシィ」や「インプレッサ」の駆動方式は、4WDまたはFFだ。4WDのフロント駆動部分を取り除けばFRになるが、FT-86 Conceptではそうした安易な方法はとっていない。FR専用にトランスミッションを新開発して、エンジン搭載位置も見直しているという。

薄くシャープなヘッドライトの下は、エンジンルームへのエアインテークになっているようだ(画像クリックで拡大)

ボディーサイドのプレスラインがスポイラー形状のリアエンドに続く。バンパー下部のディフューザー部分はカーボン仕上げ(画像クリックで拡大)

トヨタが07年の東京モーターショーに出展したハイブリッドスポーツのコンセプトカー「FT-HS」。FT-86 Conceptのデザイン原点はこのモデルか?(画像クリックで拡大)