前回の記事で空気清浄機における除菌方法には“放出タイプ”と“本体に取り込むタイプ”があることを説明した。

 三洋電機の「ウイルスウォッシャー」も放出タイプだが、前回取り上げたプラズマクラスターやナノイーのように微細なイオンとは異なる。水道水を電気分解して、強い除菌力を持つ「OHラジカル」と「次亜塩素酸」という2種類の活性酸素を生成。微細な除菌電解ミストとして空気中に放出し、浮遊するウイルスや花粉、菌を抑制、脱臭する仕組みだ。

 同社はこれまで、北里環境科学センターなどの研究機関と共同で、この電解水技術が季節性インフルエンザをはじめとするウイルスの抑制に有効なことを発表してきた。そして今年8月、群馬県衛生環境研究所との共同研究により、新型インフルエンザウイルスについても99%以上抑制できることを確認したと発表。「電解水中に存在するOHラジカルと次亜塩素酸がウイルス感染に必須なウイルス蛋白と反応。この蛋白の変性・分解によって、ウイルスへの感染が抑制できると考えられる」という。

 今年9月に新型インフルエンザウイルスを“100%”分解・除去するという実験結果を発表したのが、ダイキン工業だ。同社独自の「光速ストリーマ(ストリーマ放電技術)」を搭載した空気清浄機や加湿空気清浄機は、先の除菌方法でいうと“本体に取り込むタイプ”。たっぷりの風量と電気集じん技術によって部屋に漂う菌やウイルス、花粉、ニオイ成分などをフィルターに捕獲。これに機内でストリーマ放電を当てることによって、分解・除去する。

 2004年に開発されたストリーマ放電技術はプラズマ放電の一種で、「高速電子」を3次元に広範囲に発生させる。このため、一般的なプラズマ放電(グロー放電)と比べて酸化分解力が1000倍以上になる。この高速電子と空気成分が合体してできた活性種(ストリーマ)は強い酸化分解力を持ち、ニオイや菌類・室内汚染物質のホルムアルデヒドなどに対しても持続的な除去効果がある。このことは、和歌山県立医科大学、北里環境科学センターなどで実証されている。

 今回、ベトナム国立衛生疫学研究所のレ・ティ・クイン・マイ博士との共同研究により、ストリーマ放電技術が、新型インフルエンザウイルスを4時間で100%分解・除去することを実証したと発表している。