家づくりの実務情報誌『日経ホームビルダー』は、コラム「とことん実証! 建材・設備」で、タンクレス便器の機能性や施工性などを検証した。対象製品は、INAX「サティス」、TOTO「ネオレスト AHタイプ」、パナソニック電工「アラウーノ」。同一条件下で施工し、比較した。今回のテーマは「水の跳ね返り具合(おつり)」だ。

 「大便時の水の跳ね返り、いわゆる“おつり”は、便鉢内の水面までの距離が影響する」とTOTOのレストルーム事業統括部ネオレスト販売推進グループの笠原和美さんは言う。だが、その情報はカタログには載っていない。そこで今回の実験では、便器の着座位置から模擬便を自然に落下させ、水が付くと色が変わる感水紙を使って検証した。

水面距離に比例

 まずサティスから見ていこう。便座上面から水面までの距離は171mm。感水紙には小さな水滴が2カ所ついた程度だった(下の表を参照)。おつりが少なかった理由は、水面までの距離が遠かったほかに、サティスの便鉢の形状にもあるようだ。他の2製品に比べて排出穴上部の土手が前へせり出している。投下した模擬便がその土手に乗り、水が跳ねにくい様子をビデオカメラがとらえていた。

使用した便器とおつり実験の結果

*おつり実験は、通常の便よりも多い量を想定して実施した。おつりの状況などにもよるため、実験と同じ結果にはならない
*便座上面から水面までの距離は、模擬便を投下した穴の位置から水面までの距離を測定した(資料:日経ホームビルダー)(画像クリックで拡大)