HDムービーデジカメ特集の番外編として、キヤノンの「PowerShot SX200 IS」のテストも紹介しよう。本機は1/2.3型 有効約1210万画素CCDセンサーを採用し、12倍ズーム(28mm〜336mm)を搭載したPowerShotシリーズの高倍率中級機である。なぜ番外なのかといえば、本機は撮影中にズームが固定になってしまうからだ。シャッターボタンを半押しにしてフォーカスしてからHDムービー撮影を開始すると、フォーカスと画角が固定されてズームが効かなくなる。28mmからの12倍ズームをムービーで存分に生かせない点は残念に感じる。音声記録はリニアPCMのモノラルとなっている。

キヤノンが2009年4月に発売した「PowerShot SX200 IS」(画像クリックで拡大)

 このように大きな制限のある点は従来のデジカメムービーの域を出ていないが、HDムービーの画質は良好でキヤノンらしいクリアで解像感のあるムービーが撮れる。また、同社デジカメで採用されているマイカラー(色合い調整)のほか、ユニークな色変換エフェクトとして「ワンポイントカラー」(一色だけ色を残してほかをモノクロにする機能)と「スイッチカラー」(画面の一部の色を変える機能)が使える点も楽しい。

 本機は、1280×720/30PのHDムービー(H.264エンコード)に対応し、音声はリニアPCMのモノラル記録を採用。ムービーファイルはデジカメフォルダー下にH.264(ファイル拡張子.MOV)の動画ファイルとして記録される。

 HDムービーの画質モードは1つだけで、記録レートは約18Mbpsとかなり高レートだ。このほかVGA 30fpsのモードとQVGA 30fpsのモードが選べる。

 ムービーの記録は最大4GBの制限があり、HDムービーは4GBに達していなくても29分59秒で記録を停止する。バッテリー(1120mAh)は大型で持ちがとても良く、継続撮影で約2時間2分のHDムービー撮影が可能だった。

一色だけ色を残してほかをモノクロにする「ワンポイントカラー」や、画面の一部の色を変えられる「スイッチカラー」といった色変換エフェクト機能がユニークだ(画像クリックで拡大)

 AE(自動露出)の動作には段差があって動画向きではないなど発展途上の部分も多いが、素質は良い。すでにフルHD撮影対応の高倍率ズーム機も発売しているので、HDムービー本格対応のコンパクト機にも期待したくなる。

 続いては、PowerShot SX200 ISの画質を動画とともにチェックしていこう。