仏像鑑賞といえばシニアの趣味、というのはひと昔前までの話。ここ数年、20代、30代といった若年層を中心に、「仏像ファン」の裾野が急激に広がっている。仏像鑑賞を目的としたパッケージツアーや仏像関連書籍の販売は、数年前から引き続き好調。今年に入ってからは、美術雑誌のみならず一般誌でも大々的に仏像特集が組まれ、高感度なリスナーを抱えるラジオ局で仏像特番が放送されるなど、その動きはますます加速中だ。

 特にこの4月は、東京全体が仏像熱に沸くこと必至。世田谷美術館の特別展「平泉-みちのくの浄土」(4月19日まで)、東京国立博物館 平成館の「国宝 阿修羅展」(6月7日まで)、和光ホールでの写真家・三好和義氏の仏像写真展「極楽園」(4月16日まで)と、仏像関連のイベントが時を同じくして開催される。

 にわかに盛り上がりをみせる背景には、これまでにない特別な要因が隠されているのか。また、仏像ファンが「仏様」に求めるものとは何なのか。昨今の仏像人気の理由に迫る。

国宝 中尊寺金色堂西北壇諸仏 岩手・中尊寺金色院(画像クリックで拡大)

重要文化財 聖観音菩薩立像 岩手・天台寺蔵(画像クリックで拡大)

特別展「平泉-みちのくの浄土」

会期:4月19日まで(月曜休館)
開館時間:10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)
会場:世田谷美術館(東京・用賀)
観覧料:一般1300円ほか
国宝・中尊寺金色堂西北壇の仏像11体がそろって展覧会に登場するのは初めて。ほかに、平泉ゆかりの仏像が多数集合する。平泉という他に例のない都市の歴史を俯瞰できる、またとない機会。
※4月11日、12日にワークショップ「誰もいない美術館で」vol.21を開催(定員各20人)

http://hiraizumi-tokyo.com/

三好和義氏の仏像写真展「極楽園 -国宝仏編-」。仏像写真集『極楽園』(1万5000円、日経BP社)も2000部限定で4月20日に発売予定。以下のサイトから購入可能。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/off/mook/goku/index.html(画像クリックで拡大)

「極楽園」

会期:4月16日まで(日曜休)
開館時間:10:30~18:00(最終日~17:00)
会場:和光ホール(東京・銀座)
観覧料:無料
世界の楽園を撮り続けてきた写真家・三好和義氏が2年間にわたって追った仏像の数々。集大成となる今回の写真展では、仏像の写真を大きなパネルにプリントし、天井からつるして展示。仏像写真が塊になって一つの世界を創造。曼荼羅の中に立つような感覚を体験できる。
※毎日14時と16時、ギャラリートークとサイン会を開催

http://www.wako.co.jp/exhibitions/179