『マリオ&ソニックAT 北京オリンピック』が2008年だけでも全世界で500万本(累計1000万本)を超え、iPhone用ゲームでは有料で60万ダウンロードを記録するなど、海外市場でのブランド力や販売力を保持するセガ。2009年3月に発売したばかりの『龍が如く3』の出足も好調だ。しかし、09年は開発を絞り込むなど、苦労している一面も浮き出てきた。セガは今、何に取り組んでいるのか、取締役の前田雅尚氏に話を聞いた。(聞き手:渡辺 一正)
――2008年のクリスマス商戦を振り返ってどうでしたか?
前田氏:国内外ともに、考えさせられる商戦でした。我々だけではなく、ほかのゲーム会社さんを含めて、今のままではダメ、変わらなければダメだと感じました。それぞれ違う理由だと思いますが。
多くの日本のパブリッシャーは、国内市場に対して閉塞感を感じています。その理由は将来を含めて、ゲーム市場が拡大するという確信を持てないからだと思います。そういう危機感を前提に、会社としての戦略を立てなければならない――。そういうことを考える年でしたね。
海外市場を見ると、市場規模は拡大しているのに、赤字に陥っている企業が多いですよね。こちらも、今までのやり方ではダメだと実感しています。
――セガとして見ると、一体何がダメだったのでしょうか?
2008年を振り返って、「変わらなければダメだと考えさせられた」と話すセガ取締役の前田雅尚氏
前田氏:“景気が悪い”から、という問題ではないですね。セガは欧米のパブリッシャーと比べて、海外市場では健闘している方だと思います。ある程度利益を出していますしね。
それでもダメだと感じているのは、コアユーザー向けのゲーム開発についてです。欧米のゲーム市場は、コアユーザー向けのゲーム市場とある程度一致します。そのコアユーザーを狙ったアクションゲームやロールプレイングゲームなどを開発するのに、開発費やマーケティング費、ライセンス費などを合わせると、30億円から40億円程度かかるのが現状です。
その一方で、ヒットしたゲームタイトルは一極集中的にものすごく売れるけど、売れなかったタイトルもたくさん残ります。決算してみると、開発費を回収できずに、赤字になるというパターンですね。











