2008年のハードとソフトを合わせた国内ゲーム市場規模は約5826億円で、対前年比84.7%(エンターブレイン調べ)だった。とりわけ、ハードは対前年比76.5%(同)となり、新型ゲーム機の普及はひと段落した格好だ。
そんな中、Xbox 360が健闘している。国内では他のプラットフォームと比べて数字自体大きくないものの、据え置き型ゲーム機で唯一、前年の販売台数を上回る結果を残した。累計販売台数は94万台(3月1日時点、メディアクリエイト調べ)を突破し、いよいよ悲願の100万台到達が目前に迫ってきた。
日本でのXboxビジネスのかじ取りを担う、マイクロソフト 執行役ホーム&エンターテイメント事業本部長の泉水敬氏に、好調の背景と今後の展望について話を聞いた。(聞き手:秦 和俊)
――2009年の年初に、Xbox 360の世界での累計販売台数が2800万台を突破しました。日本での販売も好調で、外部機関の調査によると累計で約90万台のところまで来ました。昨年は、日本において初めて予算を達成したそうですね。
マイクロソフト 執行役 ホーム&エンターテイメント事業本部長 泉水敬氏
(写真:佐藤 久)
泉水氏:そのこと以上にうれしかったことがあります。日本で去年1年間に累計販売台数が約7割増えたことです。2005年末の発売から丸3年が経ちましたが、その3年目にして、なお7割増えるというのは、正直、皆さんも想像されていなかったでしょうし、我々にとってもうれしい誤算ではありました。
2008年のマイクロソフト全体での重要戦略はヨーロッパでのシェア拡大でした。それを達成することができて喜ばしいことだったのですが、日本からも(本社にとって)思いもよらぬ良いニュースを提供することができました。
――Xboxを管轄する米本社エンターテイメント&デバイス部門担当プレジデントのロビー・バック氏が2月初旬に来日していたそうですが、日本に対する評価はいかがでしたか?
泉水氏:彼は初代Xboxのころから日本市場を比較的近くで見てきており、個人的にも思い入れのある地域だと思います。ですから、この結果には非常に満足している、と評価してくれました。
――1年間で7割増えた原動力は何でしょうか。
泉水氏:きっかけは、昨年6月に行ったイベント「Xbox 360 RPG Premiere 2008」でした。それ以降に発売する大型RPGタイトルとして、自社タイトルの『Fable II』、バンダイナムコゲームスの『テイルズ オブ ヴェスペリア』、スクウェア・エニックスの『インフィニット アンディスカバリー』、『ラスト レムナント』、『スターオーシャン4 −THE LAST HOPE−』などを発表しました。日本のユーザーの皆さんにも、「おっ、これは買いかもしれない」と思っていただけたようで、その反応が6月以降、本体の販売台数に表れてきました。
その流れを受ける形で最初に発売した『テイルズ オブ ヴェスペリア』(2008年8月7日発売)が、非常に大きなセールスを記録して、ハードの販売もけん引しました。そこから、販売台数のトレンドはずっと上向きで推移していきます。
9月11日に『インフィニット アンディスカバリー』の発売と、ハード本体の一斉値下げがあり、10月の東京ゲームショウでもユーザーの皆さんから非常に良い評価をいただきました。それを追う形で11月20日には『ラスト レムナント』の発売がありました。
さらには、我々やソフトメーカーさんが連続して行った施策をつなぐ形で、ユーザーの皆さんによるコミュニケーションが活発に行われました。普及台数の増加に伴い、口コミによる影響力が大きくなってきます。それが、さらなる普及への原動力になりました。
今のXboxがあるのは、言うまでもなくゲームメーカーさんのご協力によるものですし、同時にユーザーの皆さんのサポートがベースになっていると思います。
――『テイルズ オブ ヴェスペリア』を発売した後、昨年8月末のタイミングでは、本体の在庫が底をついたそうですね。
泉水氏:極限までなくなりましたね。通常の品切れ状態などというものではなく、しばらく本体が店頭にない状態が続きました。ネット上でも「あそこの店にはありそうだ」といった情報交換がされるまでになってしまい、本当にご迷惑をお掛けしてしまいました。
『Xbox 360 テイルズ オブ ヴェスペリア プレミアムパック』
Xbox 360(スタンダードモデル)に、非売品のオリジナルフェイスプレートと収録台本のレプリカを同梱した限定モデル
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