最新のランニングシューズの注目ポイントは、同じモデルでも男女で機能や設計が違う“異設計”モデルが各社から発売されていること。これまで、男女のシューズの違いと言えばラスト(足型)、サイズ、カラー程度だったが、各社とも男女間の体重、走り方、関節の柔らかさなどの違いに着目し、より快適なランニングを実現するための男女異設計のモデルを開発している。
男女差の大きい「プロネーション」とは何か?
ランニングシューズは、着地の衝撃から脚を守るための大切な道具だ。走行中、着地時には、1歩につき体重の2〜3倍の衝撃が脚にかかるという。体重が70キロの人なら、200キロ前後の負担がかかることになる。さらに長い距離を走れば走るほど、そのダメージは大きい。そのため、それをしっかりケアしてくれるシューズを選ばないと、足首だけでなく、膝や腰まで故障を起こしてしまう。
男女差を考える場合に大きいのが、「プロネーション」の問題だ。
人間は走行中、踵で着地し、親指の付け根に力が抜けていき、前足部と足指で地面を蹴り出していく。プロネーションとは、脚の着地時に足首の関節が内側に倒れこむ現象で、これはもともと人体に備わっている衝撃緩和機能。足首が柔軟に動くことで、脚にかかる衝撃を緩和しているのだ。ただ、本来自らを守るためのプロネーションが大きく作用しすぎてしまうと、逆に足、足関節、ヒザ関節、股関節や腰などを痛めることになる。
ミズノの実験データによると、同じランナーが、10キロのウェイトジャケットを身に付けて走るとプロネーションも10%増えるという。また筋力が弱いと体重を支えきれず、プロネーションはより大きくなる。学生時代にスポーツ経験があり、メタボ対策としてランニングを始める人は注意が必要だ。当時より大幅に体重が増えたうえ運動不足の場合、プロネーションが過度になっている可能性が高い。
ランニング先進国の米国では肥満解消などを医師と相談し、個人に合ったランニングプログラムを立てる人が多い。プロネーションについても、ほとんどの人が認識しているという。
このプロネーションの度合いは男女の体重や走り方の違い、関節の柔らかさなどで変わってくる。しかし、従来の女性用シューズは男性用ベースに作っていたため、女性特有のクセや傾向に対応しきれなかった。











