マンションを仕事場にしている夫婦が、より快適なSOHO(Small Office Home Office)を実現するため、リフォームした事例である。既存の間取りはごく一般的なファミリータイプの3LDKだったが、仕事関連の資料などが散乱しがちなため、仕事場と生活空間をはっきり分けたいと考えた。

 設計を担当した東急ホームズの栗原ゆきのさんは、住まいを2分割し、北側を仕事場、南側を生活空間とするプランにまとめた。北側は、洋室2部屋と玄関ホール、廊下を1部屋にまとめ、仕事場に変更。広さを確保するだけでなく、2カ所の窓からの光が全体に行き渡るようにした。壁面には、仕事関連の書類をたっぷり収納できる書棚を作り付けた。

仕事場。壁面にデスクや書棚を作り付けるなど、限られたスペースを有効に使っている(写真と図面提供:東急ホームズ)(画像クリックで拡大)

北側の2室と玄関ホールを一体化した。玄関の正面には、アクリル板と縦格子を組み合わせた壁を設けた(画像クリックで拡大)

 南側の生活空間は、和室とリビングダイニング、キッチン、廊下の仕切り壁をすべて取り去り、ワンルームに変更した。寝室も独立させず、特注したAVボードで目隠しするだけとした。AVボードの上と左右から視線が抜けるため、広がりが感じられる。

仕事場と生活空間をつなぐ廊下。壁面収納も使い勝手に合わせて作り直した(画像クリックで拡大)

開放感のある対面式のオープンキッチンとしたLDK(画像クリックで拡大)

LDKとベッドコーナーはAVボードで仕切った(画像クリックで拡大)

 住まいのリフォームコンクール審査委員会は「汎用性のある計画」と講評している。例えば、仕事場を趣味室に活用することも可能だろう。子供が独立して夫婦だけになったときのヒントにもなりそうだ。

(文/介川亜紀=ライター)

【リフォーム概要】
所在地/神奈川県 構造/鉄筋コンクリート造 築年数/10年 工事面積/65.7m2 総工費/1100万円  居住者/30歳代の夫婦と犬2匹 設計/東急ホームズ(担当:栗原ゆきの) 施工/東急ホームズ

リフォーム前の図面(画像クリックで拡大)

リフォーム後の図面(画像クリックで拡大)