築120年、4代に渡って住み継がれた古民家のリフォームだ。45年前に嫁いできた妻が家を気に入って大切にしてきたため、建て替えではなくリフォームが選ばれた。

 今回リフォームした部分は、120年前の完成当初はかまたき場だった所。戦後間もなく行った前回のリフォームによって、低い位置に天井が加えられたため、その時つくられたダイニングキッチンと応接室は、暗く圧迫感を感じさせる空間になっていた。

リビングからダイニングを見る。ダイニングとの間は、やんわりとした光を楽しめる紙障子で仕切ることも可能。天井を高くしたので、暖房は床暖房を採用した(画像クリックで拡大)

 設計を担当した平井憲一建築事務所の平井憲一さんは、低い天井を撤去し、本来の古民家の持つ開放的な空間やダイナミックな梁などをよみがえらせ、最大限に生かす計画を提案。お客様が多く訪れる家庭であることも配慮して出した結論だった。

 リフォームは、既存部材と新しい建材が混在することになる。その2つをいかに違和感なくまとめるかが悩みどころだ。この事例では、既存の古材と新たに加えたモダンな設備や家具が、融合し、引き立てあっている点に注目したい。