今秋、都内の百貨店が相次いで改装オープンした。9月3日、伊勢丹新宿本店が本館地下2階に18~22歳の女子学生向け売り場「イセタンガール」を新設したのに続き、西武百貨店池袋本店も9月12日、2010年の全館改装に向けてヤングレディス売り場と婦人雑貨売り場を大幅に改装。松坂屋銀座店は、9月23日、地下2階に「MUJI銀座松坂屋」を導入するなど、若い女性向けのブランドやアイテムを拡充した。

 各店に共通するのは、これまで百貨店から離れていた10代後半から20代前半の若い女性客を取り込むため、今までにない売り場づくりや若者に人気の高いブランドの積極導入に取り組んでいることだ。

 ヤング重視の背景には、天候不順や景気後退、物価高、生活の先行き不安などマイナス要因が重なり、消費マインドが冷え込んだこと。とりわけ百貨店が得意とするキャリア向けファッションや高額商品が売れなくなってきたことがある。ヤング向けの商品は値ごろ感があるうえ、トレンドもほどよく取り入れたブランドが増えている。そのため、「ヤング向け売り場で買物するキャリア女性も少なくない」(百貨店関係者)という。日本百貨店協会がまとめた8月の全国百貨店売上高は前年同月比で3.1%減少。6カ月連続で前年を下回った。ここ数年、減収基調が続く百貨店業界にとって「ヤングへのシフト」は業績回復の切り札となるか。

(文/橋長初代)