PS3とXbox 360向けに発売した新作『デビル メイ クライ4』が、わずか3週間足らずの間にワールドワイドでダブルミリオン(200万本)ヒットに。さらに、Wii向け『バイオハザード』シリーズ2タイトルを世界市場にリリースし、いずれもミリオンヒットを実現するなど、新ハードの普及に合わせて海外での売り上げを伸ばすカプコン。
一方、国内市場でもPSP向け『モンスターハンターポータブル2nd』がロングテールで売れており、シリーズ新作についてもヒットが確実視されている。そんなカプコンが考えるゲームビジネスのあり方とは――。同社代表取締役社長の辻本春弘氏に話を聞いた。(聞き手:中村 均)
――まずは今回の年末年始商戦を振り返ってみていかがでしたか。
カプコンの辻本春弘社長
辻本氏:市場全体についての感想ですが、北米と欧州市場が非常に活性化しており、それぞれの販売実績を見ると、改めて驚くべき数字になっています。
もちろん、この年末年始は国内でも、プレイステーション(PS)3の40GB版が登場したことで販売数量が伸びましたし、Wiiについても『Wiiフィット』の投入で引き続き好調です。けれども、欧米市場の勢いはそれ以上なんです。
ハード全般の販売の勢いも、国内より欧米の方があります。そうなると、当然ですがハードの伸びに伴ってゲームソフトも売れる、という構図になってきます。
この状況を見て、カプコンの海外での事業戦略を、さらに強化し、推進していかなくてはならないという意識がより高まりました。
――クリスマス商戦でのカプコンのタイトルの動きはどうだったのでしょうか。
辻本氏:我々は常々申し上げている通り、大きな売り上げを見込むタイトルに関しては、あえて商戦のピークをはずすことをしています。ですから、今回の欧米のクリスマス商戦にも主力タイトルは出しませんでした。
この理由は、現地のカプコンの販売態勢が、欧米の大手パブリッシャーに比べると、まだ十分とは言えないからです。欧米のパブリッシャーはクリスマス商戦に向けて、潤沢な資本力と組織力を結集して臨んで来るので、そこに我々が正面からぶつかったら、売り場での場所取りや、プロモーションの面で勝ち目はありません。
このため、PS3とXbox 360向けの新作として、ワールドワイドで注目が高かった『デビル メイ クライ4』を、欧米では2月に発売しました(日本国内は1月31日発売)。
――このピークをはずしたリリース戦略は、『デッドライジング』『ロストプラネット』に続いての成功ですね。
辻本氏:そうですね。我々は、年末までの商戦で十分にハードが普及した後の日米欧の市場に、『デビル メイ クライ4』を投入することでビッグヒットを狙っていました。この戦略はうまく当たりまして、発売からわずか3週間足らずで“ダブルミリオン”の200万本出荷となっています。
この数字は、今年2月に上方修正した出荷目標さえも上回っておりますし、その達成スピードも我々の予想を超えたものです。
今回、これだけの実績を上げられた理由は、やはり欧米マーケットに勢いがあるからです。欧米では、Xbox 360のハードがかなり普及していたことに加え、PS3の普及も好調に進んでおり、ソフトが売れる下地が出来上がっていましたね。
――『デビル メイ クライ4』の200万本出荷のハード別内訳はどのようになっていますか。
辻本氏:PS3とXbox 360は、およそ同数です。ここ最近、PS3のハードが急速に普及したことから、ワールドワイドで見ると、それぞれのハードでバランス良く売れました。











