3次元仮想世界の新しい空間デザインの可能性を探る「デジタルデザインコンペ2007」(日経アーキテクチュア、nikkei TRENDYnet、nikkei BPnet共催)。21世紀の「生活博物館」をつくるというテーマに応えた、個性豊かな55点の作品が集まった。2月に開いた審査会で、2つの部門の最優秀賞をはじめとする入賞11作と、選外佳作4作を決定した。

最優秀賞

総合提案部門(賞金100万円)
「THE MUSEUM OF THE GLOBE」
共同代表:河邑 石水(SL名:Ichiro Furse、アトリエテン)、寺本 勉(SL名:TERRA Zehetbauer、アトリエテン)

単独施設部門(賞金50万円)
「SKY+(スカイプラス)」
倉谷 直美(大阪成蹊大学芸術学部)

佳作(賞金各10万円)

総合提案部門
「Third Life ~ANOTHER SECOND LIFE~」
代表:依田 直臣(日本工学院八王子専門学校) 協力:船橋 翔、神農 哲美、持田 麦(日本工学院八王子専門学校)

「discuscape ~discussions change the landscape~」
代表:松岡 康友(SL名:Yaah Oh、竹中工務店) 協力:石川 敦雄、山田 純、石澤 宰(竹中工務店)

「plusfive,50,217,26」
代表:北川 巧(SL名:tasumi kungfu、+5) 協力:李 孝哲(SL名:bigleee kungfu、STUDIO BIGROOM)、土屋 亨夫(SL名:tutti kungfu、+5)

単独施設部門
「実世界的な空間的制約に束縛されないミュージアムの展示形態およびユーザーの行動に基づいたそのモデリング」
大和田 茂(ソニーコンピュータサイエンス研究所)

「ごみの山か、あるいは、夢の島か」
関本 哲也(SL名:Okoge Honi、フリーランス)

「点がつくる建築」
渡邉 啓太(東京工業大学大学院)

「共記憶ナビゲーション」
加畑 健志(SL名:kabayan wellman、有限会社アドリブ)

インワールド賞(賞金各10万リンデンドル)

「3D×Web Structure」
hsr Voom(会社員)

「ピーチマニアゲリラックス」
共同代表:長濱 英高(SL名:sela Boa、フリーランス)、稲尾 聡美(SL名:peeeach Loon、会社員)

選外佳作

総合提案部門
「21世紀生活博物館」
代表:奈良部 和孝(日本工学院八王子専門学校) 協力:小峰 和憲、日野 拓望、勝本 元太、原澤 太一(日本工学院八王子専門学校)

「media town - white garden」
仲川 博幸(フリーランス)

「LIFE WOVEN MUSEUM」
岩村 寛人(Architectural Association School of Architecture)

単独施設部門
「distance = 4log(2r) + 8.3」
舩橋 武雄(SL名:SIEMED Dryke、東京電機大学情報環境学部、支援企業:共同印刷)

【審査委員】
西沢立衛(委員長/西沢立衛建築設計事務所代表、横浜国立大学准教授)、水口哲也( キューエンタテインメント代表取締役CCO)、磯光雄(アニメーション監督、脚本家)、渡邉英徳(フォトン代表、首都大学東京准教授、デジタル ハリウッド大学客員教授)、山本恵久(日経アーキテクチュア編集長)
【協力】
審査会場:デジタルハリウッド大学
審査資料作成:パワービジョン

 現実世界でのイメージが既に固まってしまっている「博物館」という建物は、仮想空間でどのような形で存在し、また「21世紀の生活」という収蔵物をどのように見せてくれるのだろうか。その問いを通して、セカンドライフに代表される3次元仮想世界における建築の新しい姿を探ることが、今回のコンペの狙いだ。

 作品はセカンドライフ内に実際につくること想定したものとして募集。島全体(ライフ・ミュージアム・タウン)を構想する総合提案部門に23作品、島の一角に配置するパビリオン(ライフ・メディア・ミュージアム)をデザインする単独施設部門に32作品の応募があった。単独施設部門のうち9作品は、セカンドライフ内に実際につくった構築物による応募だった。

 長い歴史を持つ建築と、最先端のビジュアルデザインの両面を持つコンペとあって、審査委員にも多彩な顔ぶれを迎えた。建築家の西沢立衛氏(審査委員長)をはじめ、「スペースチャンネル5」や「Rez」などを手がけたゲームプロデューサーの水口哲也氏、テレビアニメ「電脳コイル」の生みの親であるアニメーション監督の磯光雄氏、インターネット上の音楽コミュニティーゲーム「リズムフォレスト」などを手がける渡邉英徳氏。コンテンツ制作の第一線で活躍するプロの視点も交え、仮想空間ならではの新奇性に加えて、実現性や発展性など様々な角度からアイデアを審査した。