エンジン、トランスミッションなどの主要部品レイアウト。このレイアウトに、速さとコントローラビリティを両立する秘密が隠されている(画像クリックで拡大)

 2007年10月24日、東京モーターショー2007のステージで正式発表された「NISSAN GT-R」。まだ外観も明らかになっていない発表前から事前予約を受け付け、12月6日の発売日にはすでに約2700台と、月産生産台数の1000台を超えるバックオーダーを抱えた人気だ。2007年に登場した中で、最大の注目を集めたクルマに間違いない。

 このGT-Rが国産車史上でもユニークなのは、メーカーである日産自動車が「スーパーカー」と称している点だ。スーパーカーといえば通常、実用性は犠牲にしても走行性能を最優先し、エキゾチックなデザインを身にまとったクルマ。例えばフェラーリや、ランボルギーニのようなモデルをイメージするだろう。

 しかし日産が掲げるコンセプトは「誰でも、どこでも、どんな時でも最高のスーパーカーライフを楽しめる」であり、GT-Rは「新次元のマルチパフォーマンス・スーパーカー」だと称している。たとえばアウトバーンを300km/hで高速走行しているときでも、助手席の同乗者とリラックスして会話できることを目標として開発された。

 高性能車の指標といわれるドイツ・ニュルブルクリンクサーキットでは、路面が濡れたセミウエット状態で7分38秒54と、量産市販車では世界最高峰クラスのラップタイムをたたき出している。それでいて、雨や雪のスリッピーな路面でアクセルを踏んでも急に暴れ出すことなく、安全にコントロールできるという。高性能と実用性という矛盾しがちな性能を、高いレベルで両立しているのだ。

新型GT-Rの各種スペック。300km/hの巡航を可能にする空力性能と、大人2人で旅行に出かけられる実用性を両立している。カギカッコ内は、現行フェアレディZ(Z33型)の数値(画像クリックで拡大)