料金の比較を行う前に、まずは各社の新料金制度はどのような仕組みになっているのか、改めて確認してみよう。では最初に、auが11月12日からスタートさせた新しい料金制度、「au買い方セレクト」について説明する。

利用スタイルから2つのコースが選択できる「au買い方セレクト」

 auが新たに導入した「au買い方セレクト」は、利用者の使い方に応じて2つの料金コースを選択できるという制度だ。

 それぞれのコースの特徴を説明すると、「フルサポートコース」は従来の販売奨励金を用いた料金コースを引き継いだもの。一方、「シンプルコース」は、端末の販売奨励金をなくし、端末購入価格が高くなった代わりに、基本料・通話料の安いプランが選べるようになったものである。11月12日以降、端末を購入する際は、これら新しいコースのうちどちらかを選び、それから料金プランやオプションを選択する必要がある。

端末購入やポイントなど、充実したサポートが受けられる「フルサポートコース」

 では、それぞれのコースについて詳しく説明していこう。まずは「フルサポートコース」だが、こちらは先にも触れた通り、比較的従来のauの料金プランに近い内容となっている。

 まず、基本料や無料通話分、「誰でも割」などの基本料割引オプションについて確認すると、従来と全く変わっていない。つまり、これまで利用してきた料金プランやオプションはそのまま利用することができる訳だ。例えば、フルサポートコースで「プランSS」を選択すると、基本通話料3780円に無料通話分1000円、さらに誰でも割の適用で基本料が半額の1890円と、従来と全く同じになる。

●auの主な基本料金プラン
料金プラン 基本使用料 無料通話 通話料 「誰でも割」適用後の
基本使用料
プランSS 3,780円 1,050円 30秒 / 21円 1,890円
プランS 4,935円 2,100円 30秒 / 16.8円 2,467円
プランM 6,930円 6,615円 30秒 / 26.25円 3,465円
プランL 9,975円 6,615円 30秒 / 12.6円 4,987円
プランLL 15,750円 12,600円 1分 / 15.75円 7,875円

 では、従来と何が大きく変わっているのかというと、やはり端末購入に関する部分だ。フルサポートコースでは、販売奨励金に当たる「購入サポート」として、端末購入時に2万1000円の割引を受けることができる。この額はどの端末でも共通で、例えば3万7000円で販売されている端末をフルサポートコース契約者が購入すると、3万7000-2万1000=1万6000円で購入できることになる。

 従来の料金プランでは、例えば、6ヶ月未満であれば5万円、1年未満であれば2万円、2年以上であれば1万円……というように、前回の端末購入から何ヶ月経っているかによって、機種変更時の端末価格が大幅に変化していた。フルサポートコースでは購入サポートが固定であり、期間によって価格が変動しないため、機種変更時は得になる……かというと、残念ながらそうではない。というのも、フルサポートコースは、「購入した端末を2年間継続利用する」ことが前提となっており、それ以前に機種変更、あるいは回線の解約や休止を行う場合は、「フルサポート解除料」を支払わなければならないのである。この解除料は期間によって変化し、12ヶ月未満で新しい端末に変えようとすると、1万8900円も支払う必要がある。その代わり、フルサポートコース契約者は「誰でも割」の解除料がかかることはない。

●端末利用期間によって異なるフルサポート解除料
端末利用期間 ~12カ月目 13カ月目~18カ月目 19カ月目~24カ月目 25カ月目~
フルサポート解除料 18,900円 12,600円 6,300円 0円

 これでは2年未満での機種変がしづらくなるように思えるが、そこで登場するのが、「auポイント」だ。auポイントは従来、端末購入時の料金などに適用することができたが、今回の変更によって、フルサポート解除料にも適用できるようになったのである。つまり、早く機種変更したいと思った場合は、現金とauポイントの両方を合わせることで、解除料の支払額を抑えることができる訳だ。

 しかも、フルサポートコースでは、ポイントが従来の料金プランより貯まりやすくなっている。auポイントの有効期限が廃止されたほか、月々の支払料金によって得ることができる「マンスリーポイント」が、従来は100円当たり2ポイントだったのが、利用額によって5~7%と、大幅に増えることとなった。また、1年経過ごとに得られる「アニバーサリーポイント」も、従来は200ポイントずつだったのが、新たに「auプレミアメンバーズ」の会員を対象として、5年以上契約している場合は500~1000ポイントへと大幅に拡充されている。ただし、有効期限がなくなった分、4万ポイントまでの上限が設けられるようになったため、「無期限くりこし」同様「貯めすぎ」には注意が必要だ。

●マンスリーポイントの変更点
利用金額 マンスリーポイント(100円当たり)
従来のプラン フルサポートコース
100円以上、5,000円未満 2ポイント 4ポイント (4%)
5,000円以上、10,000円未満 2ポイント 5ポイント (5%)
10000円以上 2ポイント 7ポイント (7%)
※料金は全て税抜
●アニバーサリーポイントの変更点
利用年数 アニバーサリーポイント
従来のプラン フルサポートコース
1~4年 200ポイント 200ポイント
5~7年 200ポイント 500ポイント
8~9年 200ポイント 800ポイント
10年以上 200ポイント 1000ポイント

 こうして変更点を説明していくと、端末購入、特に機種変更のタイミングがかなり複雑になったように感じる人が多いかもしれない。だが、従来の端末代は、端末代に購入サポート、(利用期間によって変わる)フルサポート解除料を合わせた額がかかっていたと捉え、さらに解除料にもポイントが使えるようになったことを考慮すると、実はそれほど大きくは変わっていないのである。