急速に浸透する携帯ゲーム
今や1人1台が当たり前という程に普及した携帯電話。本来の目的である通話のほかにも、メールやWebサイトの閲覧は当たり前になってきた。そんな中、最近、通勤電車などで携帯電話でゲームをしている人が目につくようになってきた。テトリスや麻雀などのヒマつぶしゲームに熱中している人、何やら本格的なロールプレイングゲーム(RPG)に興じている人とさまざまだ。
これほど携帯ゲームが浸透した理由は大きく2つある。一つは携帯電話の性能が向上したこと。最近の端末は、グラフィックスを描画する専用のLSIなどを備え、一昔前の家庭用ゲーム機に匹敵する性能を備えている。かつて遊んだ名作RPGが次々と携帯電話に移植されていることからも、端末の性能向上が実感できるはずだ。先ごろ開かれた「東京ゲームショウ2007」でも新型の端末でガンダムの3Dアクションゲームのデモが行われていた。
もう一つの理由は携帯ゲームを開発するベンダーが増えていること。東京ゲームショウ2007でも、携帯電話の3キャリアがそろってブースを構えるなど、携帯ゲームの展示が目立った。大手ゲームベンダーではバンダイナムコゲームスとスクウェア・エニックスが積極的に携帯ゲームを展示して観客を集めていた。
もはや携帯ゲームは、家庭用ゲーム機向けタイトルのライバルとなるほど市場が成熟してきたようだ。最近では、新たなゲームタイトルを制作する場合や、単なる移植に止まらず新たな付加価値を加える場合では、開発にかかる労力もコストも通常の家庭用ゲームタイトルとさして変わらなくなっている。
その一方、携帯ゲーム業界には、開発に莫大な予算がかかる本格的なRPGなどよりも、ヒマつぶし系の単純なゲームほうが開発予算が安く済み、高収益をもたらすという意見もある。莫大な予算と人員でRPGなど家庭用ゲーム機向けタイトルを開発してきたメーカーが、携帯ゲーム、とりわけヒマつぶし系ゲームに参入してきているという事実がそれを裏付けている。
この結果、現在の携帯ゲームの内容は大きく二極化している。一方は「ライト」。これには、テトリスや麻雀などのヒマつぶし系のゲームが当てはまる。もう一方は「ヘビー」。ヘビーには美しいグラフィックスのRPGなど家庭用ゲームとそん色ないゲームが相当する。ただし、ライトだからといって貧相な画面のゲームという意味ではない。美しいグラフィックスを駆使して見栄えを良くしているものが圧倒的に多い。詳しくは後述するが「直感ゲーム」など、新たなアイデアも生まれている。ヘビーでも本格的な多人数オンラインRPGが登場するなど、実験的なゲームタイトルが幅広い層へと投げかけられている。今後も加熱していく携帯ゲーム、しばらく目を離すことはできないようだ。













