東京の街を、1日50キロは疾走
“駅から何分”に縛られなくなった

大島氏

生活の中でロードバイクを使うようになって、仕事にも影響があったと大島氏は話す(※写真は走行のイメージ。普段はヘルメットを着用している)

 自転車熱が“復活”して、現在では長距離のサイクリングイベントに出たり、夏には会社の自転車仲間と「合宿」もしたりしているという大島氏。しかし、メインフィールドはやはり「街」だ。

 大島氏 「通勤時間は20分くらいなんですが、仕事の移動も都内はほとんど自転車なので、1日に50kmくらいは乗ってますね。現場は都内でもどの駅からも遠いとか、ちょっと辺鄙なところにあって、1日に3〜4カ所も回らなくちゃいけない。そうなると自転車がいちばん良いです。クルマと違って時間が読めるようになりますし、満員電車のストレスもない。自転車に乗り始めたら“クルマはもういらないや”ってなってしまって、2〜3カ月くらいしたらクルマは手放してしまいました」

 大島氏 「仕事では建物のデザインや不動産業、そしてコンサルティングも行っています。自転車に乗ることで、建物や街というものに対して、今までとは違った視点を持てるようになりました。今までの物件の価値は、だいたい“駅から何分”で決まってるんです。でも自転車で移動するようになると、それとは違った価値が見えてくる。だから、移動の手段は自転車だという人に向けた建物もあっていいという考えも出てくる」

 そして実際にブルースタジオでは、土間を広くとって自転車などをそのまま持ち込めるマンションをデザインした。

大島氏

 大島氏 「このまま行くと、近い将来、東京でもマイカー規制が敷かれるのではないでしょうか。そうなったとき、人々の価値観が大きく変わると思います。クルマでも自転車でもない交通機関について、もっと真面目に考えるべきですね。自転車以外でも、例えば至るところに残っている運河を活用したりとか。少なくとも、スポーツだけではなく街乗りとして自転車に乗ることで、いろいろと見えてくることはありますよね」

 最後に聞いてみた。「これから自転車を欲しいという人に、何をすすめますか」。

 大島氏 「ロードバイクをすすめますね。気持ち良さが違う。能力が飛躍的に上がった感じがしますよ。ママチャリだと、能力が制限されてしまう。クロスバイクが欲しいという人も多いけど、クロスバイクに乗ると絶対に後でロードが欲しくなる(笑)」

(文・構成/須貝弦@CYCLINGTIME.com)