35mm判換算で15-30mmという超広角撮影が可能なレンズ

シグマ 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM




シグマ

10-20mm F4-5.6 EX DC HSM

実売価格:7万1000円

発売日:2005年7月29日

 一部のプロ向けモデルを除き、ほとんどのデジタル一眼レフカメラは、35mm判フィルムの1コマ(36×24mm)よりも小さいイメージセンサーを使っている。例えば、APS-Cサイズのセンサー(23.4×16.7mm)を採用しているモデルの場合、実際の焦点距離(画角)はレンズに表記されている焦点距離の約1.5倍になる。つまり、100mmレンズならば150mm、200mmならば300mmになるという具合だ。つまり、一般的な望遠レンズが超望遠レンズとして使えるので、運動会などでは便利に感じる場面も多い。

デジタル一眼レフの弱点である広角域をカバーしたレンズ

 ところが、風景などの広い範囲を撮影したい場合は、逆に喜んではいられない。常用することの多い28mmレンズ相当の画角を得ようとすると、実際に付けるレンズは18~19mmの焦点距離でなければならない。また、これまで超広角といわれていた20mmレンズ相当の画角は、実に13mm相当の超広角レンズを付けなければ得られないのだ。

 近ごろの低価格デジタル一眼レフカメラには、28mm相当の画角が得られる18mm前後から始まる標準ズームレンズがレンズキットモデルに付属するようになった。しかし、それより広い画角が得られる広角ズームレンズは数が極端に少なく、おまけに簡単に手を出せる価格ではなかった。

 そこに登場したのが、デジタル一眼レフカメラ専用に設計されたシグマの広角ズームレンズ「10-20mm F4-5.6 EX DC HSM」だ。実売価格は7万円前後と決して安くはないのだが、35mm判換算で15~30mmの超広角域が撮影できるという点には、思わず注目してしまうはずだ。

ニコンの「D70s」に付属する標準ズームレンズ「AF-S DX Zoom Nikkor ED 18~70mm F3.5~4.5G」(左)と比べると、重量はあるものの、わずかに大きいぐらいだ 幅広の花形フードが標準で付属する。不要な光がレンズに入るのを防ぐだけでなく、レンズ前面の保護にも役立つことから、常に装着しておくのがよいだろう

 このレンズは、広角ズームレンズとしては比較的軽い部類で、低価格デジタル一眼レフカメラとの組み合わせでも収まりがよく、付属の花形フードを外せばそれなりにコンパクトなサイズになる。表面には、シグマ製レンズらしくマットな塗装が施されており、高級感もなかなかだ。

 ピントとズームの2つのリングとも十分な幅が確保されていて、ズームリングを回した時のトルク感は好印象だ。ピントリングはかなり重いのだが、超音波モーターの採用によりオートフォーカス時のレスポンスに不満はなく、オートフォーカスで使う分には暗い開放F値もさほど気にならない。

ズームレンジの幅が小さいこともあり、全長の変動は最小限に抑えられている。レンズ自体の重量はあるが、D70やEOS 20Dクラスのボディーに装着した際のバランスはよい

 フォーカスモードスイッチがオートフォーカスに設定されていても、切り替えなしにマニュアルでのピント合わせができるのは、前回紹介した「30mm F1.4 EX DC HSM」と同様だが、これに関してはあまり出番はなさそうだ。