待望の光学式手ぶれ補正機構を搭載した望遠ズームレンズ

キヤノン EF70-200mm F4L IS USM



キヤノン

EF70-200mm F4L IS USM

希望小売価格:16万5900円

実売価格:14万1000円

発売日:2006年11月23日

このモデルの注目ポイント ライバル機種はズバリこれ!
・シャッター速度で4段分の手ブレ補正
・手持ちでも苦にならない軽量コンパクト
・シャープで逆光にも強い高画質
・キヤノン EF70-200mm F4L USM
・キヤノン EF70-200mm F2.8L IS USM
・シグマ APO 70-200mm F2.8 EX DG MACRO HSM

 コンパクトで高画質、そして価格も手ごろということで評判の高かった望遠ズーム「EF70-200mm F4L USM」。そのIS(イメージスタビライザー=光学式手ぶれ補正機構)搭載モデル「EF70-200mm F4L IS USM」が昨年秋に発売された。

 私の周囲には、兄貴分にあたる「EF70-200mm F2.8L IS USM」を使用するカメラマンが多く、なかにはこのレンズを使いたくてニコンからキヤノンへそっくり機材を移行した人間もいる。同じF2.8LのIS非搭載モデルを使ってきた私も、発売された時は買い替えを考えた。

 しかし、結局はF4LにISが搭載されるのを待つことにした。私がF2.8Lを購入した理由は「シャッター速度を稼ぎたい」という一点だけだったので、コンパクトなF4LにISが搭載されれば願ったり叶ったりだったのだ。もともと、F4Lの画質はF2.8Lをはるかに凌駕するといわれており、私のようにIS化を望んでいるカメラマンの声も多数耳にした。

 そのため、このレンズが発表された時、私は販売店へ行ってすぐさま予約し、発売当日に入手した。もともと望遠レンズの使用頻度は高くないのだが、それでも撮影旅行にこのレンズは欠かせなくなった。まさに「いざという時に頼れる一本」といったところだ。


ファインダーをのぞいただけで分かる高画質と手ブレ補正効果

 私は、実物を試す機会がないままこのレンズを購入したのだが、箱から取り出してボディーに装着したとき、強い衝撃を受けた。ファインダーをのぞくと、ピントの合ったところはキリリとシャープな像を結び、反対に外れたところはきれいにボケるのだ。ピントリングを回すと像が浮かび上がってくる様子は、まさに「ゾクゾクする感じ」といったところ。

望遠域を広くカバーしているため、EOS Kiss Digitalシリーズに付属する標準ズームレンズ(右)と比べれば、さすがに長い。とはいえ、開放F値が2.8の上位モデル「EF70-200mm F2.8L IS USM」と比べれば、格段に細いうえに軽いのがうれしい

EOS Kiss Digital Xに装着すると、このような感じになる。かなり大きくなるが、レンズの太さと重さが抑えられていることもあり、全体のバランスは悪くない

 実際に仕上がりを見ても、シャープネス、ボケ味、逆光時の性能、そして色再現性、どれをとっても欠点が見つからない。さらに、これはIS非搭載モデルも同じだが、最短撮影距離がF2.8L ISの1.4m、F2.8Lの1.5mに比べて1.2mと短い。20〜30cmの差は、望遠といえどもかなり大きいのだ。もっとも、シグマの「APO 70-200mm F2.8 EX DG MACRO HSM」は1mという短さを実現しており、欲をいえばもう一歩頑張ってほしかった。

 そして、画質以上に驚かされたのがISの効果だ。これまで、数々のIS搭載レンズを使ってきたが、このレンズのISは他と比べものにならないほど強力。F2.8L ISがシャッター速度3段分の手ブレ補正効果をうたっていたのに対し、こちらは4段分。つまり、1段明るいF2.8L ISと比べても、手ぶれという要素だけでいえば互角ということになる。