キヤノン

PIXUS MP770

実売価格:3万9800円(税込み)

発売日:10月23日

このモデルの注目ポイント ライバル機種はズバリこれ!
・自動両面印刷機能や用紙カセットを装備
・大きくてわかりやすい操作ボタン
・CD-Rのレーベル印刷機能を搭載
・セイコーエプソン PM-A870
・日本ヒューレット・パッカード HP Photosmart 2610

 キヤノンの「PIXUS MP770」は、写真画質のプリンターにコピー、スキャナー、35mmフィルムのスキャン機能などを装備したオールインワンモデルだ。

機能が詰まっている分だけ大きくて重い

 この秋に発売されたPIXUSの単機能モデルは、「SUPER PHOTO BOX」と呼ばれるボックス型のデザインを採用しているが、複合機は従来の流れを受け継ぐオーソドックスなデザインを踏襲している。PIXUSシリーズらしくデザインは洗練されているが、印象的なボックス型の単機能機に見慣れてしまった今となっては、少々インパクトが薄い。とはいえ、プリント機能のほかにスキャナー部や操作パネルなどが一体となっているので、このような形状になるのは仕方ないところかもしれない。

このようにボディはやや大柄だが、一体感が感じられるデザインは好印象だ。カードスロットやフィルムのスキャン機能を省くかわりに、ファクス機能とADF(自動原稿送り装置)を搭載した兄弟モデル「PIXUS MP790」もラインアップ

 本体は486(W)×472(D)×267(H)mm、重さは12.4kgもある。A4サイズのプリンターだと思って甘く見ていると、設置場所に悩んでしまいそうだ。重さは仕方がないにしても、サイズはもう一回り小さくならないものだろうか。ちなみに、大柄な印象のあるセイコーエプソンの「PM-A870」と比べても、幅は36mm、奥行きは56mmほど大きいのだ。

 肝心のプリンターとしての性能だが、4800×1200dpiで2plの極小インク滴というだけあって、解像力に不満はない。確かに、単機能機のフラッグシップモデル「PIXUS iP8600」などと見比べれば、細部の描写に若干の粗さはあるが、これも目を凝らしてジックリ比較しないとわからないレベルだ。一般的なユーザーがデジカメプリントを楽しむといったレベルでは、まったく解像力に不満を感じることはないだろう。

 だが、発色に関してはやや注意が必要だ。インクがCMYK(シアン+マゼンタ+イエロー+ブラック+顔料ブラック)という基本カラーのため、再現しにくい色もあるのだ。フォトマゼンタやフォトシアン、ブルーやレッドといった特色インクを使用する単機能の上位モデルと比較すると、明らかに色再現域の狭さを感じる。深い海の色や彩度の高い赤や緑といった原色系の発色は、ややコクと深みに欠ける感じを受けた。といっても、これは上位モデルの印刷物と並べて比較した場合の話であり、MP770単体で印刷結果を見るだけならば、十分にきれいで高い発色性能が感じられる。

インクは染料4色に加え、顔料ブラックをプラスした5色を採用する。フォトインクを採用する上位モデルと比べればクオリティは劣るが、モノクロで写真を印刷する時などに、黒がより締まってコントラストのある写真に仕上げてくれる

 また、染料インクを採用するだけあって、光沢感や平面性にまったく不満はない。オールインワンプリンターの想定ユーザー層を考えれば、十分に高いクオリティの写真画質プリントに満足できるだろう。

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