Intel

Celeron D

実勢価格:9700円(Celeron D 325)

 インテルから、Prescottコアを採用したCeleron「Celeron D」が登場した。「D」はデスクトップを意味する。今回は、実勢価格が1万円以下ながら、動作周波数が2.53GHzと高いCeleron D 325を試してみた。

新たにSSE3対応となり特定のアプリは旧Pentium 4よりも高速

 Celeron Dはその安さから、既存のCPUからの乗り換え用としても魅力的だ。その場合、(1)使用中のCPUと比べてどの程度性能向上するか、(2)今使っているマザーボードで使えるか、がポイントとなる。

Socket 478版のCeleron D。製造プロセスが90nm(0.09μm)のPrescottコアを採用するが、2次キャッシュ容量はPrescottコアPentium 4の1/4にあたる256KBにとどまる。写真は、2.53GHzの「Celeron D 325」だ

実装形式 プロセッサ・ナンバ 動作周波数 XD(Execute Disable Bit)※1
Socket 478 320 2.4GHz ×
325 2.53GHz
330 2.66GHz
335 2.8GHz
340 2.93GHz
345 3.06GHz
350 3.2GHz
LGA775 325J 2.53GHz
330J 2.66GHz
335J 2.8GHz
340J 2.93GHz
345J 3.06GHz
350J 3.2GHz
は現行製品(7月16日現在)
※1…「バッファーオーバーフロー」と呼ぶ手法を使うウイルスの実行を防止するもので、XDビット(AMDではNXビットと呼ぶ)が有効なメモリー領域からはプログラムが実行不可能
Celeron Dのラインアップ。現行のSocket 478版だけではなく、9月末ごろにはLGA775版のCeleron D登場が見込まれる。表の現行製品以外は本誌推定

 Celeron Dが従来のCeleronと違う点は下の表の通り。明らかに性能向上が見込める仕様で、対Celeronというよりは、Pentium 4にどの程度性能面で近づいたかが気になる。そこで、ベンチマークではFSB533MHzで動作周波数2.53GHzのPentium 4(Northwoodコア)と比較した。

Socket 478版のCeleronとPentium 4を比較。表はIntelのデータシートを元に作成したため、市場に投入されていない動作周波数の製品や現行製品ではないものも含まれる

 その結果、大部分のテストでCeleron DはわずかにPentium 4に及ばなかった。これは、2次キャッシュ容量が半分である点や、Prescottコア採用によりパイプライン段数が増え、命令実行効率が落ちていることなどが考えられる。実際、本誌2004年4月号の特集2で実施したテストでも、同じ動作周波数のNorthwoodコアとPrescottコアのPentium 4を比較した場合、Prescottの方がキャッシュアクセス時間が遅く、テスト結果は悪かった。今回のテストは、コアの違いだけではなく、2次キャッシュ容量も異なるCeleronとPentium 4の比較であるため、その差がさらに顕著に出たといえるだろう。

今回購入したCeleron D 325に付属のCPUクーラー。付属するCPUクーラーは、製品ロットによって写真のものと異なる場合がある

 ただし、「TMPGEnc 3.0 Xpress」(ペガシス)によるMPEG-2へのエンコード処理は、Celeron Dの方がPentium 4より速かった。TMPGEncは、Prescottが搭載した新拡張命令SSE3に対応しており、こうした目的がはっきりした用途では、Celeron Dに乗り換える意味は十分にある。例えば、価格が1万6000円超のPentium 4(2.40B GHz)に乗り換えるくらいなら、Celeron D 325への乗り換えも十分検討に値する。