松下電器産業

LUMIX DMC-FZ30

実売価格:7万5000円

発売日:2005年8月26日

このモデルの注目ポイント ライバル機種はズバリこれ!
・ダイヤルの追加などで操作性をアップ
・1/1.8型の大きな800万画素CCDを搭載
・ズーム操作がリングの回転で行える
・ニコン COOLPIX 8800
・オリンパス C-8080 WideZoom

 松下電器産業のデジタルカメラ「LUMIX」シリーズに、新しいフラッグシップ機が登場した。有効800万画素のCCDと光学12倍ズームレンズを装備し、マニュアル撮影機能を強化した「LUMIX DMC-FZ30」だ。

レンズをインナーズーム方式+手動ズームに変更

 10倍以上のズームレンズを搭載した高倍率ズームデジカメの人気は高く、各メーカーが注力するジャンルの1つとなっている。特に松下電器産業は、小型軽量を売りにした普及機と、性能と操作性を高めた上位機の2シリーズをラインアップするなど、このジャンルに対する意気込みは並々ならない。

初のフルモデルチェンジを行って登場した高倍率ズームモデル「DMC-FZ30」。旧機種の「DMC-FZ20」と比べるとボディーはひとまわり以上大きくなったが、ズームの手動化や操作性の向上、CCDの高画質化など改良点は数多い

背面パネルは、可動式の液晶モニターが目を引くが、ヒンジが下にあるため、動きはそれほど大きくない。ファインダーは液晶ビューファインダーで、これまでの左端から中央寄りに移動した。液晶モニターとともに高精細タイプを採用する

 旧モデルの「DMC-FZ20」と比べると、ボディーのデザインや操作系など、すべてにわたってのモデルチェンジとなった。レンズは、35mm判換算で35~420mm相当の光学12倍ズームで、明るさはF2.8~3.7。FZ20は全域F2.8だったので、望遠側で約2/3段だけ暗くなる設計になったが、一眼レフカメラ用の高倍率ズームレンズでは考えられないコンパクトさと明るさ、LUMIXならではの光学式手ぶれ補正機能「手ぶれ補正ジャイロ」は健在だ。

旧モデルの「DMC-FZ20」(左)と比べると、レンズ部・本体ともにひとまわり大きくなり、曲線を多用した筋肉質な造形になった。DMC-FZ30では、付属のフードをレンズ先端に直接取り付けられるようになったのがうれしい

 このレンズ部で注目したいのは、ズーミング時にレンズの全長が変わらないインナーズーム方式となったことと、ズーミングがこれまでの電動式からリングの回転による手動式になったことだ。FZ20では、電源のオン/オフのたびにレンズの鏡銅を繰り出す必要があったこともあり、撮影スタンバイ状態になるまでに5秒近くの時間がかかっていたが、本機ではそれがなくなったこともあって、電源投入後約1秒で撮影できるようになった。

 また、手動式になったズーム操作も、とても行いやすい印象だ。微妙な画角調節や素速い画角変化も一眼レフカメラのレンズと同様に行えるので、これまでの電動レバー式に比べて圧倒的にストレスを感じにくい。ただし、このズームリングは幅広になっているものの、手前にフォーカスリングがあるため、慣れないうちはズームするつもりがそちらを動かしてしまうことも多かった。使用頻度では圧倒的にズーム操作の方が多いだけに、前後の配置を逆にしてズームリングを手に触れやすい位置にしてほしかった。

DMC-FZ30最大の特徴が、レンズ周囲に用意されたズームリングとフォーカスリングだ。これにより、デジタル一眼レフカメラと同じ軽快な操作が行えるようになった 記録メディアはSDメモリーカードで、挿入口がボディー側面に移動したため、本体を三脚に取り付けたままカード交換が行えるようになった。バッテリーは大型タイプを採用

 マニュアル操作を重視したモデルということで今回新設されたのが、撮影設定変更用の回転式ダイヤルだ。しかも、デジタル一眼レフカメラでも低価格機では採用例の少ない前後ダブルダイヤル方式を採用しているのが目を引く。これにより、露出モードがM(マニュアル)の際は、人さし指と親指で絞り値とシャッタースピードを同時にコントロールできる。

 ただし残念なのが、背面ダイヤルでの露出補正が行えないことだ。これまでのLUMIXシリーズと同じく、まず十字ボタンの上を押して露出補正モードを呼び出し、左右ボタンによって補正値を設定する設計になっている。同じメーカーの製品で操作性を統一するのはよいことだと思うが、背面ダイヤルで露出補正が行えればファインダーから目を離すことなく迅速に操作できるため、この点はぜひ改良してほしいと感じる。ダイヤルに関しては、前後ともに突出量が少ないため、若干の回しづらさを感じた。

 マニュアルフォーカスでのピント合わせも、なかなか使いやすく仕上げられている。レンズ脇にフォーカスモードの切り替えスイッチがあり、ここでAF/マクロAF/全域MFの3つのモードが切り替えられる。MF時には、画面中央を拡大表示する「MFアシスト」機能が搭載されており、細かなピント合わせが可能だ。さらに、中央だけでなく、任意の位置を拡大表示してピント合わせが可能になったのも見逃せない。個人的には、MFモードを維持したまま、押している間だけAFが作動するFOCUSボタンが使いやすかったと感じる。

NEXT大型の800万画素CCDと12倍ズームレンズの威力は!?