Windowsのファイル操作で、JPEG画像を他のメディアに記録しても画質は劣化しません。注意してもらいたいのは、グラフィックスソフトなどでJPEG画像を開き、それを上書きしたり、名前を変えて再度JPEG形式で保存する場合です。この場合、たとえ修正していなくても画質が劣化してしまう可能性があります。

 まずはJPEG画像の特徴を理解しましょう。JPEGは画像の圧縮形式のひとつで、他の画像形式をJPEG形式に変換するだけで、ファイル容量を大幅に小さくできます。その一方、画質は多少なりとも劣化します。画質の劣化度合いは圧縮率で決まります。圧縮率を上手にコントロールすれば、高画質を維持したままファイル容量を小さくすることも可能です。デジタルカメラで撮影したJPEG画像が良い例です。

 注意したいのは、一度JPEG形式で圧縮してしまうと元の画像に戻すことができない点です。劣化した画像は元には戻りません。このような理由から、JPEG形式の圧縮を繰り返す行為は避けた方がいいのです。グラフィックスソフトでJPEG画像を上書きすると、画像が劣化する可能性が出てくると言ったのはこのためです。JPEG画像に修整を何度も加えるなら、圧縮をしない(画像劣化のない)BMP形式やグラフィックスソフトの独自形式で保存して作業する方がいいでしょう。

 グラフィックスソフトではJPEG形式で保存するとき、圧縮率を変えられる製品があります。下の例は「Photoshop Elements 2」で、JPEG形式のデジカメ画像を13段階中「8」の高画質設定で上書きしたときに、画質が劣化するかどうかを試したものです。元画像に修整は加えていません。拡大するとJPEGの再圧縮による画質劣化が見られました。

●上書き保存すると画質が劣化する可能性がある
元画像
上書き
アドビ システムズが販売する「Potoshop Elements 2」を使って、JPEG形式の画像を上書き保存した。13段階中「8」の高画質設定。左が元画像で、右が上書きした画像だ。細部を拡大すると、再圧縮によるノイズが発生していることが分かる