地上デジタルやBSデジタル放送の番組には、複製を防ぐためのコピー制御信号が含まれています。デジタル放送なら映像を劣化させずにコピーが作れるので、海賊版作成などの不正な行為を防ぐため、というのが理由です。

 コピー制御には「CPRM」という仕組みが使われています。この仕組みに対応したDVDメディアを使わないと、デジタル放送は録画できません。CPRM対応メディアにはDVD-RとDVD-RW、DVD-RAMの3種類があります。パッケージに「デジタル放送録画対応」「『1回だけ録画可能』に対応」などと表記してあるので、区別できます。

 CPRMとは「Content Protection for Recordable Media」の頭文字で、録画メディア用の著作権保護機能のことです。CPRM対応メディアには、1枚ずつ異なる固有の「ID」が記録されています。メディアに録画した番組データは、このIDを使って暗号化して記録し、再生時に同じIDで元のデータを復元します。番組データを別のDVDメディアにコピーしても、復号化のためのIDが一致しないために再生できず、コピーが防げるという仕組みです。

 DVD-RWやDVD-Rでデジタル放送を録画する場合は、レコーダーの録画フォーマットは「VRモード」を選択します。DVD-RAMはVRモードのみ対応なので、選択の必要はありません。DVD-RのVRモード対応モデルは昨年に登場したばかりで、古い機種では使えません。注意してください。

●録画フォーマットの種類と特徴
ビデオモード
(DVDビデオフォーマット)
VRモード
(DVDビデオレコーディング
フォーマット)
+VRモード
(DVD+RWビデオ
レコーディングフォーマット)
映画などの市販DVDビデオと同じ規格のフォーマットで、DVDプレーヤーなどでの再生互換性は最も高い。本来は再生専用の規格として制定されたため、ディスク上で編集はできないなどの制限がある。 DVDメディアへのリアルタイム録画用として制定されたフォーマット。録画番組の分割やチャプター入力などの編集がディスク上でできる。VRモード対応のDVDプレーヤーでないと再生できない。 DVD+R、DVD+R DL、DVD+RW用の録画フォーマット。ビデオモードに近い規格のため再生互換性は高く、ディスク上での編集も可能。ただしデジタル放送のコピーワンス番組の録画はできない。

 なおDVD+RやDVD+R DL、DVD+RWはCPRMに対応していないため、デジタル放送の録画はできません。またDVD-R DLにはCPRM対応メディアがありますが、今のところVRモードの記録に対応したレコーダーがないため、やはり録画はできません。

●デジタル放送が録画できる組み合わせ
メディアの種類 録画フォーマット コピー制御番組の録画
DVD-R ビデオモード ×
VRモード ×
DVD-R
(CPRM対応)
ビデオモード ×
VRモード
DVD-R DL ビデオモード ×
DVD-RW ビデオモード ×
VRモード
DVD-RAM VRモード
DVD+R +VRモード ×
DVD+R DL +VRモード ×
DVD+RW +VRモード ×

 デジタル放送の説明で、「コピーワンス」または「1回だけ録画可能」という言葉があります。これは複数のDVDが作成できないように、コピーの回数を制限していることを示しています。

 このためHDD&DVDレコーダーで、HDDに録画したデジタル放送をDVDに保存する場合は、「ダビング(複製)」ではなく「ムーブ(移動)」になります。DVDに番組データを書き込むと、HDD側の番組データは自動的に消去されます。