スキャナーは、読み取りの方式によって大きくCCDタイプと、CISタイプの二つに分けられます(図1)。それぞれの特徴は、図2の通りです。なかでも大きな違いは、本体の大きさと画質です。

 最初に大きさの違いから見てみましょう。どちらもガラス面の下から原稿に光を当て、その反射光をセンサーで読み取るという構成は共通です。CCDは、反射光をミラーに反射・集約させ、数枚のレンズを介してセンサーで読み取ります。そのため、内部の装置が大きくなり本体も大きくなります。一方、CISはミラーは必要なく、反射光がそのままレンズやセンサーに届くため、装置が小さくでき本体も小さくなるのです(図3)。

 次に画質です。平面の原稿を読み取る場合は、どちらもほとんど変わりません。しかし、厚みのある本の内側など凹凸がある原稿では、図4のように違いが出ます。CCDは文字をはっきりと読み取れますが、CISでは読み取れません。これは、CCD方式は、ある程度原稿が浮いていてもピントが合う構造になっているからです。

 設置面積が限られている場合は、省スペースなCIS。凹凸のある原稿を頻繁に読み取りするなら、CCDを選ぶとよいでしょう。

●スキャナーは構造によって2つのタイプに分けられる
図1
スキャナーは、読み取り方式によって大きく二種類に分けられる。CCDタイプと、CISタイプだ。一般に、CCDタイプのスキャナーは大型、CISタイプは小型と言われているが、なぜそうなるだろうか? また、どのような違いがあるだろうか?
[注] 写真のスキャナーはCCDタイプが、「CanoScan 5400F」(実売価格1万5800円前後)。CISタイプが、「CanoScan LiDE 500F」(1万8000円前後)。いずれもキヤノンの製品。ホームページはhttp://canon.jp/

●凹凸が読めるCCD、ACアダプターが不要なCIS
図2
本体の大きさと画質のほかに、CCDは読み取り時間が比較的早い、CISはパソコンのUSB端子から電源を取れるためACアダプターが不要、などの違いがある

●内部構造の違いで本体の大きさが決まる
図3
CCDは、反射光をミラーに反射・集約させ、数枚のレンズを介してセンサーで読み取る。そのため、内部の装置が大きくなる。一方CISは、ミラーが必要なく内部装置が小さくできるため本体も小さくなる

●凹凸ある原稿の読み取りが得意なCCD
図4
同じ解像度のCCDとCISのスキャナーで、読み取り画質を比較した。平面の原稿はほとんど大差がないものの、厚みのある本の中心部はCISで文字が読めなくなった。凹凸のある原稿のスキャンにはCCDがよい