アマゾンジャパンは2015年9月24日、Amazonプライム会員向けの動画が見放題になるサービス「プライム・ビデオ」を開始した。同時に、テレビに接続して動画の視聴やゲームなどができる端末「Fire TV」シリーズの日本での発売も発表された。米国でデバイス事業を担当するピーター・ラーセン副社長、アマゾンジャパンのジェームズ・ファレル デジタル営業事業本部長に、「Fire TV」シリーズや「プライム・ビデオ」を展開する狙いなどを聞いた。
――日本でもAmazon Fire TVシリーズが発表されましたが、アマゾンが自社でこうした端末を開発して販売する理由を教えてください。
ピーター・ラーセン氏:アマゾンでは、これまで様々な企業の端末を販売してきました。そして購入したユーザーからレビューなどの形で多くの反応がありました。そこからユーザーが求めている要素が「高性能」「使い勝手がいいこと」「アマゾン以外のサービスも利用できること」「価格が安いこと」ということが分かってきました。しかしこれらを満たす端末がなかったのです。そこで「Fire TV」シリーズを開発することにしました。
――セットトップボックスタイプの「Amazon Fire TV」とスティック型デバイスの「Fire TV Stick」という、2種類のデバイスを販売するのはなぜですか?
ピーター・ラーセン氏: 大事なのは、ユーザーに選択肢を提供することです。「Amazon Fire TV」は高性能なデバイスが欲しい人向けです。4Kの映像出力に対応し、クアッドコアプロセッサーや専用のグラフィックチップ、2GBメモリーなど他の端末よりも高いスペックを備えているので、動画再生やゲームの動作がスムーズです。
「Fire TV Stick」は価格の安さを重視する人向けです。4Kには非対応で、デュアルコアプロセッサーや1GBメモリー搭載ですが、その代わりとても安くなっています。そしてどちらの端末も、他社の動画配信サービスなどアマゾン以外のサービスを利用できます。リモコンからの音声検索機能が特徴のひとつですが、これは文字入力の手間を省いて使い勝手をよくするためのものです。