キヤノンが6月25日に発売する高級コンパクトデジカメ「PowerShot G3 X」。高倍率ズームレンズを搭載しているとは感じさせないスリムボディーに、驚きの高画質を詰め込んでいた
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 キヤノンが2015年6月18日に高級コンパクトデジカメ「PowerShot G3 X」を発表した。「PowerShot Gシリーズって何種類あるんだっけ…?」と感じさせるほど高級コンパクトに力を入れているキヤノンだが、2月に開催した「CP+2015」で参考出品モデルをチラ見させて期待をあおったこともあってか、これまでのGシリーズのなかでも満足度は予想以上に高かった。短期間ながら製品版の機材を借用できたので、実写のファーストインプレッションをまとめたい。

望遠域でもグッと寄れるマクロ性能がすばらしい

 PowerShot G3 Xの満足度が高いと感じさせる大きな要因の1つが、マクロ撮影の強さだ。最短撮影距離は広角端でレンズ先端から5cm、望遠端では85cmと、一見すると平凡な数字に見える。しかし、望遠端は600mm相当の超望遠域での数字であり、100mm前後ならば20~30cm前後まで寄れた。料理をアップでおいしそうに撮るにはちょうどよい印象で、SNSやブログに料理写真を載せるのが好きな人ならば間違いなく便利に活躍してくれるだろう。

おいしそうなトンカツを撮影。衣は細かい部分まで精細に描かれており、みずみずしさも伝わる。背景のキャベツはきれいにぼけて描写され、理想的に仕上がった(ISO125、1/80秒、F5.0、+0.3補正)
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釜に入った麦ご飯。釜の縁で影になった部分はつぶれず、照明が当たる部分は白飛びすることなく、見た目に忠実に撮れた(ISO125、1/160秒、F5.0、+0.7補正)
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 接写性能のみならず、描写性能の高さにも驚かされた。一般的に「高倍率ズームデジカメは描写が甘くなる」という認識があるが、PowerShot G3 Xは25倍ものズーム比を持つレンズとは思えないほど精細な描写を見せる。デジタル一眼+単焦点レンズ並みの仕上がりも多く、高倍率ズームデジカメの常識を見事に覆してくれた。3枚のUD(低分散)レンズや4枚の非球面レンズを用い、解像感を低下させる原因となる収差を抑えたのが高画質に寄与しているようだ。画素数も有効2020万画素(5472×3648ドット)と十分なので、中央部をトリミングするのも実用的に使えそうだ。

24mm相当の広角端(左)と600mm相当の望遠端(右)。1型の撮像素子を搭載した高画質モデルでこれだけの画角変化が味わえるのは魅力だ
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子どもをサッと撮影したところ、細かな産毛や鼻の汗がきわめて精細に写し取れて驚かされた(ISO125、1/80秒、F4.5、+0.3補正)
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建造物の天井近くに張られていた鳥よけ用のネットを撮影。細かなネットの様子が精細に描かれてたほか、同系色の鉄骨に溶け込まずしっかりと描き分けられていた(ISO125、1/500秒、F4.5、+1補正)
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