目先の分配金より値上がり益を

 では、NISA口座ではどのような投信を買うべきなのだろうか。中桐氏に加え、投信の評価を手がけるイデア・ファンド・コンサルティング代表の吉井崇裕氏と楽天証券経済研究所の篠田尚子氏に投資戦略を聞いた。

 3人が口をそろえたのが、「毎月分配型投信はNISAには向かない」という点だ。実は分配金には、投資による収益が原資の「普通分配金」と、投資元本を削って支払う「特別分配金」の2種類がある。後者の場合、もともと課税の対象ではないため、NISAのメリットを享受できない。高い分配金利回りを売りにする投信のなかには、特別分配金が支払われているケースが少なくないため、注意が必要だ。

 加えて、分配金をNISA口座で毎月再投資すると、その分は年100万円の非課税枠から差し引かれていく。「よくあるのが、投信を上限の100万円分買い付けてしまい、分配金がNISA口座ではなく課税口座で再投資されるケース」(篠田氏)。これでは、再投資分に対しての節税効果が失われてしまう。

【戦略その1】初心者向け
保有コストの低いインデックス投信で分散投資
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注)投資信託のデータは14年12月15日時点。運用期間が1年または3年に満たない投信はトータルリターンを「―」で表示


 逆に、分配金を出さずに元本に組み入れて運用を続ける投信なら、元本が雪だるま式に増える複利効果が期待できる。NISAでは、投信の値上がり益に対しての税金がかからないので、基準価額の上昇分がそのまま利益になり、メリットが最大限得られるわけだ。

 このように、NISAのメリットを生かすには、長期的に基準価額が上昇することが欠かせない。そこで吉井氏が薦めるのが、相場動向にかかわらず安定して利益を狙える投信の組み合わせ(下記「戦略その2」)と、大幅な値上がりが期待できる投信(同「戦略その3」)だ。後者については、リスクに応じて4本の投信を厳選してもらった。海外の株式に投資するものは為替変動があるため、国内株式を対象にするものよりもリスクは高めになる。いずれも、価格の変動は大きめなので、積み立て投資が望ましい。

【戦略その2】収益追求型
2つの投信を組み合わせて価格下落を防ぐ
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【戦略その3】値上がり益追求型
割安な新興国株や中小型株に投資する
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(文/日経トレンディ編集部)


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