この記事は「日経トレンディ」2015年1月号(2014年12月4日発売)から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。


 訪日外国人観光客向けの免税制度が改正され、消耗品を含む全品目に免税対象が広がった。これを商機とばかりに、小売業を中心に外国人向けサービスを拡充する動きが活発化。免税特需に沸く業界の動きを追った。

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 日本を訪れる外国人観光客が急増している。日本政府観光局によると、2013年には年間通算1000万人を超え、10年前の約2倍になった。このためか、最近は繁華街や量販店で多言語の表示を見る機会が増加。さらに円安の影響もあって、アジアからの訪日観光客を中心に、外国人が買い物を楽しむ姿が目立つようになった。その追い風になっているのが、外国人観光客向け免税対象品目の制限が、2014年10月に取り払われたことだ。

■訪日外国人数は年1000万人を突破
注)日本政府観光局調べ。14年は9月までの累計
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免税制度はこう変わった!
注)新規免税対象品目は、1人につき1日1店舗当たり5000円超で50万円以下の購入が免税対象。従来からの品目は、1人1日1店舗当たり1万円超が対象
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 これまで消費税の免税は、1万円を超える家電や宝飾品、衣類などの非消耗品に限られていた。それが新制度では、食品や飲料、医薬品、化粧品、たばこなど、消耗品も含むすべての品目が免税対象となったのだ。このビッグチャンスに沸いているのが、流通・小売業界。都市部などの店舗で免税販売の適用許可を受け、外国人観光客を取り込むための施策を強化している。

 なかでも積極的なのが、いち早く6年前から手を打ってきたディスカウントストア大手のドン・キホーテだ。「新免税制度が日本の流通・小売業界に与える影響力は計り知れない」と、外国人向け施策に取り組む同社子会社、ジャパン インバウンド ソリューションズの中村好明社長は意気込む。