2000円から5万円までのコスパ高・高音質イヤホンを、AV評論家の折原一也氏が聴き比べて15機種セレクトした。価格帯別、合う音楽ジャンル別に一挙に紹介しよう。

イヤホンの選び方は「予算」と「低音」がカギとなる

 スマートフォンや携帯音楽プレイヤーなどで音楽を聴く際に選びたいイヤホン。1000円以下から10万円以上の製品まである、実に価格帯が幅広いジャンルだ。

 そのためイヤホン選びの基準はまずは予算。スマートフォンの付属イヤホンからの買い替えを考えているなら、最低でも2000円、できれば5000円の予算を用意しておこう。携帯音楽プレイヤーの付属イヤホンからの買い替えなら、1万円クラスの製品を狙うのがおすすめだ。

 音楽ジャンル別に選ぶ場合、ロックやJ-POP、ダンス系といったジャンルを聴く上で考えたいのが「重低音」というキーワード。特に外出先で音楽を聴く際には、低音が強めのモデルのほうが、音楽をしっかりと聴き込みやすい。

 ただし、1万円クラス以上の予算で選ぶなら、重低音は十分に出て当たり前なので、ダンス系にはもっと沈み込む重低音を求めていたり、ロック系ならパンチのある低音が向いていたりと、低音のなかの種類も追求してもよいだろう。

 一方、クラシックやジャズを聴くのなら、ナチュラルに空間を広げてくれるモデルや、響きが美しい空間再現がしっかりしたモデルの方がマッチする。

 以上の選び方の基本をベースにして、2014年中に実際聴き比べてレビューを行った5本のイヤホン比較記事の総まとめとして、価格帯別におすすめイヤホンをピックアップしていく。

【2000〜3000円台】オーストリアの名門ブランドが驚きの高音質

 2000〜3000円台の価格帯だと、店頭では無数の製品が並ぶ。過去記事「5000円前後のおすすめイヤホン比較【14年冬】」でも紹介した通り、販売するメーカー自身もあまり音質的なアピールをしていないことがほとんど。

 だが、そのなかでも音質に優れているモデルが存在する。実際に僕が聴いて選んだおすすめイヤホンを紹介していこう。




【最もおすすめ】オモチャのような外見だが、コストパフォーマンスは非常に高い

K323XS(AKG)
【実売価格】2238円
【合うジャンル】ジャズ、男声/女性ボーカル

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 オーストリアの名門ブランド・AKGが実売価格2千円台前半が送り込んだ、「ウルトラ・スモール・カナルイヤホン」。名前の通り本体の小ささも特徴で世界最小クラスの5.8mm径の新開発ダイナミック型ドライバーで、重量もわずか1gの超軽量。耳奥に挿入して再生すると突き刺さるような解像感のあるサウンドで、2000円という価格を超えた音質で楽しませてくれる。

K323XSの詳しいレビューはこちら




【ダンス系が好きなら】低価格でも重低音の迫力抜群

EP-630(クリエイティブ)
【実売価格】2009円
【合うジャンル】男性/女性ボーカル、ダンス系

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 EP-630は、PC周辺機器メーカーのクリエイティブが実売2000円クラスで投入しているモデル。十分な低音のパワーと中域までヌケよく鳴らすので、ダンス系はもちろん、J-POPやボーカル、ロックといったパンチの効いた低音もこの価格帯ながら十分カバーしてくれる。

EP-630の詳しいレビューはこちら




【ボーカル、ロックを聴くなら】2000円クラスでも空間再現性に優れる

SHE9710(フィリップス)
【実売価格】1988円
【合うジャンル】男性ボーカル、ロック

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 SHE9710はネット上で定評のあるイヤホンだが、僕が聴いた結果では、どちらかと言えば空間再現力が高いサウンドだ。アニソンや男性/女性ボーカル、ロックのサウンドは独特の立体感を持ち、バックバンドの演奏から距離のある空間、特にグループ曲では頭の上で鳴るような定位で浮かび上がる。

SHE9710の詳しいレビューはこちら