家電量販店で手に入る定番&売れ筋イヤホンのなかで、自分の聴く音楽ジャンルに合ったものはどれか。AV評論家の折原一也氏が、6000円~1万円台前半の機種(マニアックなものも含む)を聴き比べて、音楽ジャンル別に合うおすすめイヤホンを選んだ。


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 イヤホンを選ぶ際に、購入者にとって一番の接点になるのが家電量販店の売り場だ。店ではどんなイヤホンが人気なのか——。

 イヤホン評価レビューの第5弾となる本記事では、2012年にオープンした東京・新宿駅、新宿三丁目の駅にもほど近いビックカメラとユニクロの複合店「ビックロ」の4階オーディオコーナーで売れている定番、売れ筋&おすすめのイヤホン6機種をレビューする。

ビックカメラとユニクロの複合店「ビックロ」内にあるイヤホン・ヘッドホン売り場
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「重低音」に不満を持つユーザーが多い

 「ビックロ」4階のオーディオコーナーは、国内外有名メーカーのヘッドホン・イヤホンの視聴機が合計400機種以上並び、自分で実際に音を聞いて製品を選べる。ビックカメラとして最大級のオーディオ売場を誇る店舗だ。売り場担当の新井俊宏氏によると、ターミナル駅に位置する同店だけに特に17時以降には会社員中心だが、「ビックカメラの他店舗よりも女性客が比較的多い」というのが同店の特徴だ。

家電アドバイザーでもある売り場担当の新井俊宏氏

 ヘッドホン・イヤホンマニアのみならず幅広い客層の訪れる同店だけに、イヤホンの売れ筋の価格帯は5000円。ただし扱う製品の価格レンジも非常に幅広く、1000円程度の安価な製品から専門店らしい20万円を超える最高級製品まで実に幅広い製品を取りそろえている。

 売り場で試聴する人が利用している音楽プレイヤーも、スマートフォンからハイレゾ対応の携帯音楽プレイヤーまでと幅広いが、「音楽専用プレイヤーの所有率は3、4割程度」と、筆者が予想していた以上にオーディオ上級者からも支持されている印象だ。

家電量販店でありながら、売り場には20万円を超えるイヤホンもある
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 新井氏は、イヤホンを探しているお客さんに対して「まずは5000円程度はイヤホンに投資してください。そうすれば、しばらくは良い音を体感できるし、曲を聴いても満足できる」とアドバイスしているという。

 その上で、お客さんに尋ねるのは「どんなジャンルの曲をよく聴いているのか」と、「日本の音楽が多いか、海外の楽曲が多いか」を確認し、予算も含めて絞り込んでいく。

 ちなみに、来店者が聴いている音楽ジャンルはJ-POPやロック、エレクトロ系が多い。若い人にはアニメソング(アニソン)という声も増えている。

 購入者にどんな音を求めているかと尋ねると、「重低音」のリクエストが7〜8割と圧倒的に多いとのこと。これは特に「スマートフォンの付属イヤホンの低音に不満を持って買い換えに来る人が多いことの裏返し」と新井氏は分析している。

 今回はビックロで売れ筋の価格帯に近い、6000円台から1万円台前半の6モデルをレビューする。この価格帯では「ソニーとオーディオテクニカという国内の大手メーカーが大きなシェアを持ち、基本的な音作りがJ-POPに合わせられている」(新井氏)とあくまで日本メーカー中心の市場だが、同店の取り扱い製品から様々なユーザーの好みに合うモデルを選定。それをアニソンからロック、クラシックに至るまで8つの音楽ジャンルの曲を総当たりして音質チェックを実施、5つ星で比較評価した。最後に価格帯別の総評と、ベストバイも紹介する。