外部の音をシャットアウトする耳栓に、新世代の製品が現れた。価格は1ペア数千円と高級品だが、オフィス用、フライト用など用途別に選べ、装着しても疲れにくく、しかも会話や音楽など必要な音ははっきり聞き取れるという。普通の耳栓や、今年キングジムが発売して人気になった「デジタル耳せん」とどう違うのか、使い比べてみた。

 仕事に集中したいのにオフィスの空調音や騒音が気になる、冷蔵庫や近所の音が気になってよく眠れない、飛行機に乗るとエンジン音がうるさくて落ち着かないなど、身近な騒音問題は多い。こうした問題の手っ取り早い解決方法として思いつくのが耳栓だ。

 しかし耳栓をすると、聞こえないと困る音まで聞こえにくくなったり、耳の中が圧迫されて痛くなったり蒸れたりと、それはそれで問題が発生する。

 そこ試してみたいのが、コルグから発売されている「Crescendo(クレッシェンド)」ブランドのイヤープロテクターだ。プロミュージシャンも愛用するブランド耳栓だが、果たして普通の耳栓や、今年キングジムが発売して人気になった「デジタル耳せん」とどう違うのか、使い比べてみた。

コルグから発売されているCrescendoブランドのイヤープロテクター。音楽向けのほかに、オフィス用、睡眠用、飛行機用、ガーデニング用、スポーツ観戦用といった一般用途向けもラインアップされている
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就寝用、オフィス用、ライブ会場用――用途別に、必要な音だけ残す

 Crescendo Hearing Protectionシリーズは、オランダDynamic Ear Companyの製品だ。日本ではコルグが代理店をしている。もともとはミュージシャンやリスナーが大音量で耳を傷めて難聴や聴覚障害にならないように、耳を保護するために作られたものだ。

 製品は、柔らかいゴム状のイヤーピースと、その中に装着する音圧を低減するサウンドフィルターで構成されている。フィルターは製品パッケージごとにそれぞれ特性が持たせてあり、それによってどんな音をカットするのかをコントロールしている。たとえば音楽用でも「Guitar」「Dance」「Drummer」「Vocal」など何種類も販売されている。

 今回試したのは、この技術を応用した「Sleep」「Office」「Fly」といった生活に密着した一般用途向けにチューニングした製品だ。ほかにも工事現場向けの「Industry 20」、車やバイク向けの「Moto」、スポーツ観戦用の「Stadium」などもある。価格は製品によって異なるが、定価は2100円〜4100円ほどだ。

一般のオフィスでの使用を想定した「Office」。オフィスの空調音などの雑音をカットしつつ、会話はよく聴き取れるというもの
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眠るときに装着する「Sleep」。いびきの音などを防ぐ。耳を下にして寝た時に自分の心拍音が気になるのも和らげてくれる
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フライト用の「Fly」。機内の騒音を抑えつつ、機内アナウンスなどは聞こえるというもの。機内の気圧の変化を和らげて耳を守る効果もある
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一般の音楽ファン向けの「Music」。ライブ会場やクラブで、音楽はクリアに聞こえるように保ちつつ音圧を低減し、大音量から耳を守るためのもの
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