米オレゴン州ポートランドは、70年代より持続可能な社会作りを志向した都市政策を進め、ここ最近では全米で「最も住みたい街」や「環境に優しい街」として選出されている。独自の暮らしぶりや働き方が醸成されており、個性的なライフスタイルに今、世界から注目が集まっている。

 昨今はアウトドア関連の他、食品や外食、ファッション、音楽に至るまで、日本でもポートランドの影響を受けた商品や業態が増えてきた。例えば、アクタスが4月に開業した「スローハウス」(東京・天王洲)は、ポートランド発のライフスタイルブランド「アウアー・バイ・キンフォーク」などを展開。また、ビームスを筆頭に、ポートランドカルチャーを打ち出すセレクトショップも目立ち始めた。ポートランドがこれほどまでに人を引き付ける理由は何か、最新事情を探るべく同都市へと飛んだ。

ポートランダー注目の「B&B」とは

 ポートランドでは日々、従来の概念に囚われない新たな業態が生まれている。なかでも注目なのが、自転車を修理してもらう待ち時間に、ビールとちょっとしたつまみを楽しむという「ヴェロ・カルト自転車店」(Velo Cult Bicycle Shop)だ。

感度の高い人々が集うヴェロ・カルト自転車店
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 従来、「B&B」といえば、「ベッド&ブレックファスト」の頭文字を取り、朝食付きの格安宿泊業態を意味する。ただ、ここ最近のポートランドでのB&Bは、「バイク&ビアー」を指す。

 その新たな文化の火付け役とも言えるのが、このヴェロ・カルト。感度の高いポートランダーが日々集っており、活気に満ち溢れていた。バイクとビールの組み合わせは、バイクタウンのポートランドだからこそのユニークな業態といえよう。

店内の様子。一見、自転車店のようだが、飲食スペースやバーなどを設けているのが特徴
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