ゴジラはどのキャラクターよりもメッセージ性が強い

(C) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. & LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS LLC
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――この作品では、津波や原発といったシーンが描かれています。東日本大震災を経験した日本で公開することについて検討はありましたか?

エドワーズ氏: この作品のプロジェクトが立ち上がったのは東日本大震災の前だったんです。 プロジェクトをスタートさせるにあたって、どのゴジラ映画をベースにするか、スタジオと話したのですが、両者とも54年版のオリジナル作品をベースにしようという意見でした。ゴジラ映画の成り立ち自体が核実験とのかかわりが深いものですから、そのような内容を盛り込むことになりました。

 ただその後、震災が起きました。日本のパートナーとも、今後の方向性について何度も意見交換をしました。しかし、やはりゴジラは、54年の第一作でも顕著ですが、核の使い方や水爆に対する警鐘を鳴らす映画です。

 もちろん第一には娯楽作品でなければならないですが、優れたSFというのは、いまの時代を反映し、現代へのメッセージがある作品だと思っています。未来のことではなく、いまの自分たちにタイムリーであることだと考えています。そこで敬意を払って、そのようなシーンを入れることを決めました。

 説教をするのではもちろんないですが、やはり警鐘を鳴らすという意味はありました。9.11であったり、3.11であったり、タイでも津波がありました。それらがイメージとして我々のなかにありますから、どのように作っても連想させることは避けられない事実だと思います。

 でもシリアスなだけじゃないです。笑える部分もありますよ。実際問題として、怪獣が現れて街を破壊したら、それはかつてない深刻な問題だと思います。そのような緊迫した状況はリアルに表現しなければと思いました。でも、実際に起きたら大変ですけど、映画として見るのは安全です(笑)。それが映画の楽しさです。

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 日本でも大ヒットスタートを切った『GODZILLA ゴジラ』。「続編が作られるなら、ぜひ再び監督したい」とエドワーズ氏は語っていたが、先日行われた「コミコン・インターナショナル:サンディエゴ2014」で正式に続編の製作が発表され、監督の続投も決まった。

 「ゴジラはSFではありますが、メタファーである。どんなアイコンやSF作品よりも、ゴジラはシリアスなものだと思います」。そう語るエドワーズ氏が、どのようなゴジラの世界を築いていくのか。今後にも期待だ。

(文/羽田健治、写真/佐藤正純)

『GODZILLA ゴジラ』
監督:ギャレス・エドワーズ
脚本:マックス・ボレンスタイン
音楽監修:デイヴ・ジョーダン
音楽:アレクサンドル・デスプラ
■公開日/2014年7月25日
■公開情報/全国東宝系ロードショー
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