この記事は「日経トレンディ」2014年6月号(2014年5月2日発売)から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 人間ドックや健康診断でこれまで使われてきた判定基準である「基準範囲」が新しくなり、高血圧や中性脂肪などの判定が“ゆるく”なるという。異論反論が噴出するなか、その真の意味を探った。

 人間ドックや健康診断の検査基準が緩和される――。今年4月、“健康の指針”を根底から覆すようなニュースが、社会に衝撃を与えた。火付け役となったのが、日本人間ドック学会と健康保険組合連合会(健保連)の小委員会による、人間ドックの「新しい基準範囲」の発表だ。

 基準範囲とは、人間ドックや健康診断で検査した結果の数値とともに、基準や標準として示される数値のこと。検査結果がこの範囲に収まっていれば「A判定」。少し外れると要注意や経過観察、さらに外れると再検査、要治療となり、医師の診断を受けるよう勧められる。

 今回、人間ドック学会と健保連が示した基準範囲を見ると、確かに両団体の従来のものよりも上限や下限が緩和された検査項目が大半を占める。すぐに新しい基準範囲が適用されるわけではないというが、原則として「ゆるくなる」方針が示されたといえる。

「健康」の定義が変わる? 新発表に騒然
 基準範囲は、健康診断で「A判定」を決める際の基準になる数値。医療機関などの施設や診断の種類により異なる。今回は人間ドックの検査結果を基に基準範囲を算出したところ、健康にもかかわらず検査結果の数値が従来の基準範囲に収まらないケースが頻発。大半の項目で基準範囲を緩和した。ただし、今回の発表ですぐに基準範囲を変更するのではなく、今後の追跡調査などを経て妥当性を検証するという。
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■「健康な人」の比率が想定より高かった
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