コンテストの審査自体は、正確性・操作性・メンテナンス性といった実用度を重視して行いましたが、前述のようなユニークな作品は、日本のExcelユーザーのポテンシャルを大いに見せつけてくれました。

 審査に協力してくれた日本マイクロソフトの担当者は当時、作品を米国本社に持ち込み、Excelの後継バージョンに対する互換性テストに使用すると語っていました(半分冗談だとは思いますが)。

開発者の豊かな創造性に期待

 エクセルコンテストに登場した奇妙な作品を見せられたら、Excel方眼紙を批判しているエンジニアの方々は、ますます激怒するかもしれません。もちろん、紹介したような作品は「遊び」の領域であり、実務で使うことを想定したものではありません。「Excelの機能の中で、どこまでやれるのか」という、マニアックなチャレンジ精神の賜物といえます。業務で使うワークシートにあのような仕掛けは無意味ですし、生産性を下げるもの以外の何物でもありません。

 ただ、「面白いものを作ろう」「不可能を可能にしよう」という豊かな創造性には頭が下がります。そのような心意気と技術力があればこそ、業務で使うワークシートやアプリケーションの中にも、便利で実用的な機能を実装できるのではないでしょうか。

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(文/田村 規雄=日経ソフトウエア)

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