開発者も想定しないExcelの使い方

 Excel方眼紙を活用する日本人は、欧米人にとって奇妙な存在に見えるようです。勉強熱心な日本人は、Excelの諸機能を隅から隅まで活用し、自分なりの工夫を加えて使い倒します。その結果、開発者も想定しないワークシートが出来上がってしまうことがあるようです。

 日経PC21にはかつて、「エクセルコンテスト(表計算大会)」という読者参加型の企画がありました。「○○を計算できるワークシートを作ってください」といったお題の下、実際のワークシートを作って応募してもらう企画です。

 マクロ(VBA)以外の機能は何でも使ってよい、という条件でした。主にワークシート関数を使った計算やデータ処理のテクニックを想定していましたが、質実剛健で実用性の高い作品のほかに、驚くべきワークシートが多数届きました。

 Excel方眼紙はもちろんのこと、条件付き書式を使って絵を描いたり、グラフを使ってアニメーションを表現したりと、ユニークな作品に目を見張りました。実用性はともかく、そのアイデアや技術力には驚くばかりでした(画面5)。

 今でも謎なのは、マクロを使っていないのに、ボタンを押すとセルの値が消える作品です。あらかじめワークシート関数をセルに入力しておくことで、セルの値を表示/非表示させることは簡単です。しかしその作品は、数字を入力したセルそのものが、ボタン一つで空欄に変化してしまうのでした。そのカラクリは今でもわかりません。きっと、Excelの様々な機能をうまく応用して、離れ業を実現したのでしょう(画面6)。

画面5●エクセルコンテストに登場した驚異的な作品の一つ
ゴルフのスコアを計算して優勝者を求めるシートに、Excel方眼紙を使った“電光掲示板”を設置した。スピンボタンを押し続けることで、優勝者の名前がチカチカと表示されてくる(マクロは使っていない)
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画面6●ボーリングのスコアを計算するためのシート
左上の「消去する」ボタンをクリックすると、スコアの数字が消えて初期状態に戻る。入力した値をマクロなしで消すという離れ業は、実はセルではなくコンボボックスを活用して実現しているらしい
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